サーフィンバブルはあったのか?最新のレジャー白書で実情を見てみた|MINのウラナミVol.355

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MIN/社畜暦19年/サーフ事業局所属/小笠原父島出身(実は湘南茅ヶ崎うまれ)/波乗り歴は25年以上/サーフィンと海以外の趣味は、仮想通貨、ガジェット、アクアリウムで、社内ではいわゆるオタ寄りな存在(?)
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こんにちは、MINです。波情報の現場へ復帰してから、なかなか元日に休みをとることができなかったのですが、今年ようやくそれが叶い、個人的に幸先の良い年明けとなりました。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
 
 

サーフィンバブル、ブームへの疑問

さて、昨年6月に、「サーフィンバブルは本当なのか?」というタイトルのウラナミを書きました。コロナ禍にありながらも、湘南は連日早朝から非常に多くのサーファーで盛り上がっていましたし、2020年に国民へ一律10万円が給付されたことを背景に、一時的にサーフギア関連の消費が進み、「バブル」や「ブーム」という声も聞こえてきていました。

しかし、それについて私は少々疑問を感じていました。

なぜなら、波伝説のアクセス解析の観点から見てそのような兆候は感じられませんでしたし、昨年の初夏に波伝説会員様向けに行ったアンケートでは、75%の人がそれを否定し、80%以上の人が過去一年はサーフィンする機会は変わらない、または減ったと答えていたからです。

実際はどうだったのでしょうか。
 
 

実情を確認する

公益財団法人 日本生産性本部という法人は、日本国民のレジャー活動と受給の両面から実情を総合的に分析して、毎年『レジャー白書』にて報告しています。毎年9月に発売されており、サーフィン市場(ウィンドサーフィン含む)についても報告がされています。

MINのウラナミでは毎年恒例となりますが、レジャー白書の最新版をもとに、本当にバブルはあったのか、2020年のサーフィン市場の実情を確認してみようと思います。

 
 

レジャー白書によれば参加人口は減少、市場は大幅に縮小

2020年の統計情報がまとめられた『レジャー白書2021』によれば、サーフィン参加人口(=1年に1回以上サーフィンをした人)は40万人と推計されており、2002年からの推移は下のグラフのとおりです。
 
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単純に前年と比較すると20万人の減少となっており、短期的に大幅に減ったということが見てとれます。ちなみに、市場の変化を長期で追う場合は、統計上の誤差を考慮して3年程度の移動平均(赤い線)で見るのが妥当だと、日本生産性本部の方にアドバイスをいただいています。

次に、2020年のサーフィンの市場規模(ウィンドサーフィンを含む)は、85億円でした。ここでいう市場規模とは、用具等と会費等の消費を合わせた数字で、過去6年間の市場規模の変化は下のグラフから見ることができます。
 
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2017年のピークを過ぎてから減少が続き、2020年になって新型コロナウィルスの影響で拍車がかかったようです。

具体的には、ピークの2017年と比較しますと、一人あたりが用具等にかけた1年間の予算は6分の1以下の平均12,300円、会費等にかけた予算は8分の1にも満たない9,000円にまで減少し、サーフィン参加人口の総額で比較しますと、3年間で10分の1近くも市場が縮小したことになります。

一方、サーフィンをする回数については、2017年は10.8回/年だったのに対し、2020年は16.3回/年と、大幅に増加しました。

これらの情報から、以下のようなことが読み取れそうです。
 
 

機会増加による一部の現象だった?

前述のアンケートの結果を考慮しますと、「早朝から非常に多くのサーファーで盛り上がっていた」ということについては、サーファーが増えていたのではなく、機会の増加による結果であり、一部のエリアまたは人のみで起きていた現象である可能性が高そうです。

アンケート結果との矛盾については、機会が増加した人はリモートワークをする人が増えたというのが理由だとすると辻褄が合いそうです。湘南エリアのように、リモートワークの普及率が高かった地域では、サーフィン参加人口の減少と海に入っている人数は反比例していた可能性は十分考えられます。

もちろん、野外での活動が人気となり、この機会にサーフィンを始めた、再開したという人もいらっしゃったと思いますが、全体で見るとそれを上回る減少だったのかもしれません。
 
 

バブル、ブームはなかった?

給付金を背景に消費が増加したようにも見えましたが、それは限定的だったということなのかもしれません。むしろ、全体的に見れば大幅に消費が減ったと見るべきなのでしょう。
 
 

まとめ

これらはあくまでも『レジャー白書』の報告に基づくものですが、おおむね想像していたとおりの統計結果でした。実際に小売業に携わっている人の感覚やデータの方が正しいのかもしれませんが、皆さまはどの様に感じられましたでしょうか。

なんだか暗い話にはなってしまいましたが、あくまでも、コロナ禍初期の混乱のなかの2020年の統計であることを忘れないでください。2021年は、感染拡大があったとはいえ、「withコロナ」が確立されてきて人々の活動が再活性したり、後半は全国的にコロナ感染が沈静化するなどで日常の生活が少しずつ戻ってきましたから、きっと、今年あるいは来年に発刊されるレジャー白書には、もっと明るい情報が掲載されているに違いありません。

今から、次のレジャー白書が気になりますね!(私だけ?w)

 
 

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