2025年7月22日、「鎌倉の海を守る会」は神奈川県藤沢土木事務所にて、国道134号線 稲村ヶ崎駅入口付近で予定されている擁壁杭打ち工事(令和7年度~)に関する意見書を提出しました。
加えて、日本サーフィン連盟 鎌倉支部も、同工事に関連する「避難路の確保」や「駐輪スペース整備」などを求める要望書を提出し、地域と海を守る立場から意見を表明しました。
主な提出内容と要望
- 観光客の安全な導線確保(工事に伴い通行止めとなる海側歩道に関する誘導や案内表示)
- 避難経路の整備(津波など災害時に海岸から高台へ安全に避難できる通路の確保)
- 稲村ガ崎公園前の信号機の改善(観光名所である現地の交通集中と信号タイミングに対する改善)
- サーフカルチャーの尊重と安全性(駐輪場機能を持つ海側歩道の存続、安全確保)
- 工事中の救急搬送対応(作業構台上への救急車停車・クレーンでの搬送などの提案)
- インバウンド観光客への多言語対応(通行止めや誘導案内の多言語表示=中国語・韓国語・ベトナム語など)
- 工事中の代替ルートとして丸階段の安全対策(手すり設置・段差の目印など)
地元の声と行政の対応
海岸利用者に向けた情報発信の必要性と役割について意見が交わされました。工事の安全性や地域特性への配慮を求める住民側の強い姿勢に対し、神奈川県道路維持課は「提出された文書に正式に回答する」と約束しました。
また、杭打ちの地盤調査や高潮対策、排水計画についても疑問や懸念が示され、慎重な対応と計画見直しが要望されました。
今後について
本工事は2025年10月開始予定。
海のある街・鎌倉にとって、この事業は単なるインフラ整備ではなく、「地域の暮らし・観光・文化・安全」を横断する重要なテーマです。
今後の動きと行政の対応に注目が集まります。
鎌倉・稲村ケ崎エリアでサーフィンをされる方は工事期間中は十分にお気を付けいただけますようご協力をお願いします。