こんにちは、MINです。今年の夏は、皆さんはどんなレジャーをされましたか? 今年は暑さが酷いな〜と思っているうちに、いつの間にか季節はすっかり秋に変わってしまいまして、振り返ると夏らしいレジャーをあまりできなかったなと、時間の進む速さを痛感しています。皆さんはいかがだったでしょうか。
さて、今年もまた、『レジャー白書2018』の発表会に赴(おもむ)きまして、2017年の市場報告と今後の市場見込みにについての話を聞いてきました。
発表の中で最初に話しの中心になったことは、大きなマジョリティを持っている世代は40代と70代ということ。つまり団塊ジュニアと団塊世代ということです。
当たり前のことのように聞こえますが、「団塊世代」を未だに60代と思われていた方はいませんか? いつの間にか時は経ち、団塊ジュニアと団塊世代は年代が上がっているのです。
ところで、サーフィン業界について以前、『サーフィン業界が深刻というのでちょっと調べてみた』という記事を書きました。そこでは、およそ10年前と今のサーフィン業界の市場規模の差について書いてまいりました。
今回もまた、新しいレジャー白書による情報をもとに、このサーフィン市場について考えてみようと思います。
サーフィン人口の年代別構成比
一口でサーフィンと言っても、統計データにはサーフィンとウィンドサーフィンが一括りにされてしまっているため、サーフィンだけの数字はわかりません。当記事では、仮定としてこの数字をサーフィンの市場のみの数字として捉えさせていただきます。
下の図は、年代別の参加人口の割合を30代以下、50代以下、70代以下の3つに分けてグラフで表したものです。
2015年、2016年はおおむね同じような傾向が出ているのですが、ご覧のように2017年で大きな変化が現れました。30代以下が大きく減少していて、一方で50代以下が大きく増加、そして70代以下も増加している状況です。
もっと詳しく年代別で分けて見ることにします。
まず上の図の前提として、「0%」となっている年代がありますが、まったく存在しないというわけではありません。レジャー白書の調査結果では、四捨五入して1%に満たないほどその年代の有効サンプル数が少なかった(または無かった)ということで、あくまでも調査結果としての事実にすぎないと理解していただければと思います。
グラフを見ますと、この3年間で30代の減少傾向が続く中で、40代は変わらず、50代、60代が急増している状況がわかります。さすがに体力的に厳しいのか、70代はほとんどいない状況が読み取れます。実際に、波伝説内での調査でも、70代はほとんどいない結果となっています。
これらの情報から、冒頭で記したようにサーフィン業界でも団塊ジュニアと団塊世代が大きなマジョリティを持っていると言っておおむね間違いなさそうです。
これはあくまでも私見になりますが、この調査結果が実情をある程度正しく反映されていると仮定して、70代がほとんどいない理由が体力面や健康面によるものだとすると、数年後の近い将来には、現在の市場の3割近くを占める60代の大部分が消えてしまう、つまり一つの大きなマジョリティがなくなってしまう恐れがあると考えなければならないのかもしれません。
レジャー白書について
ここで、レジャー白書とは何か、このデータの信憑性について書かせていただきます。
レジャー白書は、(公)日本生産生本部という団体が1979年から訪問留置法という調査方法で同じ調査を継続して行われているものですが、市場を定点観測をすることで、その市場の変化を追うことができるようになります。ちなみに、2009年からはインターネット上での調査に切り替わっています。
調査対象は15歳〜79歳の男女で、毎年3000人強の有効な調査サンプル数によって作成されており、2018年の有効サンプル数は3214でした。また、調査で得られたデータと総務省統計局が推計している15歳〜79歳の人口を掛け合わせることで、参加人口などが推計されています。
そのうち、サーフィン・ウィンドサーフィンに参加されたと回答しているサンプル数は、2018年は約0.6%で、換算すると19件ほどのサンプル数による統計情報になります。数が少ないので、全体から見た傾向として捉えればある程度正しそうなものの、年代まで細かく見ると、その信憑性は低いのかなと、個人的には考えています。
皆さんは、このデータをどの様に考えられますでしょうか。
少し暗い話題になってしまいましたが、次回のMINのウラナミVol.323では、参加人口増加の兆しと、サーフィンと同様に参加人口の減少を続けてきた将棋界が、2017年に参加人口を一気に伸ばしたという明るい例について書きたいと思います。サーフィン業界もまだまだこれからです!