こんにちは。先日、初めてシメサバというものを自分で作って、驚くほど美味しくてヤミツキになりそうなMINです。
サバは、SUPフィッシングでもよく釣れる魚種の一つです。船釣りでは外道として扱われることが多く、釣り人にとってはあまり喜ばれない魚ではありますが、あんなに美味しいのなら僕が喜んでいただきますので、お困りの際は僕にお声をかけていただければ幸いです。
サバといえばアニサキス
さて、前段ですでにピンときた方もいらっしゃるかと思いますが、サバを生食するとなると、メディアでも騒がれたことのあるアニサキスという寄生虫の存在がすぐに頭をよぎります。持続する激しい腹痛や差し込むような痛みに見舞われるアニサキス症を発症させる恐れのある寄生虫です。
アニサキスによるヒトへの害について気になる方は、こちらからGoogle先生にきいてください。
https://goo.gl/Rxa7Fn
今回、ここに書こうとしていることは、アニサキスの寄生確率ってどれくらいなの?ってことです。記事作成にあたって参考にしたソースは東京都健康安全研究センターが公開しているこちらです。
http://www.tokyo-eiken.go.jp/assets/issue/health/webversion/web28.html
上記URLに書かれていることをざっと紹介すると、下記のとおりです。
1,アニサキスとは
2,アニサキス症について
3,アニサキスの種類
4,サバにおけるアニサキスの寄生状況
5,アニサキス症の予防と治療(注意点)
今回は上記のうち3と4について、備忘録をかねてこちらに記したいと思います。
アニサキスの種類
アニサキスには主に3種類存在しているのですが、そのうちヒトに悪さをしているのがアニサキス・シンプレックス・センス・ストリクトという種類で(以下、アニサキス・シンプレックスという)、国内のアニサキス症感染者の99%がこの種類だったという調査結果があるそうです。
また、マサバが生息する海域により、寄生するアニサキスの種類が異なることが分かっているようです。アニサキス・シンプレックスは、主に太平洋側に生息するマサバに多く、高知県から青森県までの太平洋側が産地のマサバに寄生しているアニサキスのうち、80%以上がアニサキス・シンプレックスだったという調査結果があるようです。
寄生している場所は主に腹部
アニサキスの寄生している場所は、主に腹部で、刺し身やシメサバで食べる身の部分(筋肉部)ではありません。
しかし、通常はお腹の中に寄生しているものが、筋肉部まで侵入してくる輩がいるようで、アニサキス症に感染された方の多くは、筋肉部に侵入してきたアニサキスを食したことによって発症しているようです。
ちなみに、アニサキス症発症者の99%がアニサキス・シンプレックスだったというのは、この種類が悪さをしやすいということではなく、この種類の筋肉部への侵入確率が他の種類より100倍高いためのようです。
では、どのくらいの確率で筋肉部までアニサキスが侵入しているのでしょうか。
アニサキス・シンプレックスの筋肉部への侵入確率は30%!?
東京都健康安全研究センターの調査によれば、高知県から青森県までの太平洋側が産地のマサバでは、アニサキス・シンプレックスの寄生率は75.0%、そのうち筋肉部まで移行していた率は40.4%。つまり、全体に対して30.3%が筋肉部まで侵入している可能性があるということになります。
なんという高確率!
さらに気になって、僕が住んでいる神奈川県が産地のマサバについて詳しく見てみると、調査時に寄生していた率は85.7%、そのうち筋肉部に侵入していた率は41.2%で、全体に対して35.7%と、太平洋側全体と比較すると5%以上も高かった様です。
結論、マサバを生食する時は覚悟を決めろ!
上記の結果から、太平洋側が産地のマサバを生食する場合は、ほとんどの場合アニサキスが寄生していると考えた方が無難でしょう。また、3尾のうち1尾は筋肉部まで侵入しているため、生食する場合は覚悟を決めなければならないと言えそうです。
東シナ海や日本海が産地のサバについては、あまり心配する必要は無さそうですが、気になる方は前述で紹介したURLを参照して詳しく読んでみてください。
MINが考えるマサバの生食対策
- 薄切りにして、なるべくアニサキスを断つ!
薄切りにすることで、アニサキスを真っ二つに切断して殺せる可能性が高まるためです。 - 最低24時間以上サバを冷凍する
24時間以上冷凍するとアニサキスは死ぬそうです。 - シメサバにする場合は塩できつく〆る
アニサキスを生きたまま取り出して塩をかけるとどうなるか実験をされた方の記事があり、それによれば、ナメクジのように脱水状態になって死んだようです。(塩で〆ただけで死ぬかは不明) - 考えると怖くなるので、考えずに食べる
結局、本気で生で食べたい人は、リスクを分かっていても食べますので、何も考えずに食べれば美味しくいただけるのではないでしょうか。
以上、気になるマサバのアニサキス寄生事情でした。