服部予報士のウラナミ『今年の花粉症見てみました。』

服部予報士

服部予報士
服部予報士 サーフレジェンド所属気象予報士、防災士。 小学校の理科の授業で天気に興味を持ち、大学は海洋気象を専攻。 TV・ラジオでの気象解説や、古民家イタリアレストランの店長などの経験を持つ。 「天気と海、旬の食材と話題を通して季節の移ろいを感じられる」ことを ライフワークとして、メッセージを伝えてゆきたいと思います。

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敏感な方は既に始まっているとチラホラ聞きますが、今年も各社より花粉の飛散予測(第2、第3報あたり)が発表され、すこし見比べてみました。

■花粉症とは?
まずは「花粉症」とは何か?を【花粉症環境保健マニュアル(環境省・2014年1月改訂版)】で見てみると、”花粉症は体内に入った花粉に対して人間の身体が起こす異物反応”と記されています。悪いものを排除するという、本来であれば身体の良い反応なのですが、これが過剰に反応してしまうと日頃の生活などに支障がでてしまう…ということなんですね。

■花粉の種類と一般的な飛散時期
花粉症の多くは、特に普段目にする『花粉飛散情報』はスギやヒノキが対象ですが、日本で報告された花粉アレルギーは約60種類も報告されているそうで、そのうち花粉症は約50種あるそうです。キク科のブタクサやヨモギ、イネ科のカモガヤ、樹木においてもシラカンバ、ケヤキ、コナラ、クヌギなどなど。

一般的にスギやヒノキは春中心(スギは秋にも若干あるそうです)、ブタクサなどは夏の終わりから秋にかけて、イネ科は何と春から初秋までと長期に渡り飛散します。

これら、自分がどんな花粉に反応するのか?は、耳鼻咽喉科などの専門の医療機関で検査が受けられると思いますので、一度検査をしてみるのも良いかもしれません。

■2018年のスギ・ヒノキ花粉は?
国内で花粉飛散予測を発表している主なところを見てみました。なお情報は常にアップデートされていますので、最新情報ならびに詳細は、各社のサイトで確認いただけますようお願い致します。

<日本気象協会:2018年1月16日発表「2018年春の花粉飛散予測(第3報)>
・東北の飛散量は前シーズンの約2倍、関東甲信、四国では約1.5倍
・東京のスギ花粉のピーク期間は、3月上旬~4月上旬までの約1ヶ月間と長期間

<NPO法人 花粉情報協会>
・2018年の春は各地で花粉が多くなる見込みで、特に東北南部から関東、東海にかけてかなり多くなりそう
・飛散開始は例年並みかやや早い予想

<ウェザーニューズ:2018年1月23日発表>
・西日本、東日本の飛散開始は2月上旬、ピークは3月上旬で、東北では3月中旬~下旬となる予想
・飛散量は全国的に少なめ。平年の65%、関東では最大70%減も

飛散の期間については、西日本は2月に入れば、東日本も早いところは2月に入れば直ぐ、遅くても3月上旬には、東北では3月頃からといった予想で、概ね揃った感があります。
一方、飛散量については、日本気象協会と花粉情報協会では多くなるとの予想に対し、ウェザーニューズは平年よりも少ないと見込んでいます。

■花粉が多く飛ぶ日や時間は?
再び”花粉症環境保健マニュアル(環境省・2014年1月改訂版)”を参考にしましょう。

◯花粉の多い日
1,晴れて、気温が高い日
2,空気が乾燥して、風が強い日
3,雨上がりの翌日や気温の高い日が2~3日続いたあと

◯花粉の多い時間帯
一般的には昼前後と日没後に多くなるそうです。午前中はスギ林から飛び出した花粉が都市部に到達するタイミングで、日没後は上空に舞っていた花粉が落下してくるタイミングだと考えられているようです。

私も花粉症に悩まされる一人として、目鼻おさえる日々を想像すると、早くも目が潤みそうな思いです。。。

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