服部予報士のウラナミ『ペットの熱中症』

服部予報士

服部予報士
服部予報士 サーフレジェンド所属気象予報士、防災士。 小学校の理科の授業で天気に興味を持ち、大学は海洋気象を専攻。 TV・ラジオでの気象解説や、古民家イタリアレストランの店長などの経験を持つ。 「天気と海、旬の食材と話題を通して季節の移ろいを感じられる」ことを ライフワークとして、メッセージを伝えてゆきたいと思います。

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今年は関東では平年よりも22日早く、記録的な早さで梅雨明けとなりました。
一方で、まだ明けていない地域では大雨による被害も出ているところもあります。
この時期の雨は、夏場の渇水を防いでくれる雨とはいえ、これ以上に被害が拡大しないことを祈るばかりです。

さて、梅雨が明けると厳しい暑さが連日のように続き、天気予報では熱中症に注意して欲しいと、これまで以上に呼びかけられるようになります。

ところで、暑さ対策はヒトだけではありませんね。ワンちゃんや猫ちゃんなどペットに対しても、ぜひ注意をしてあげたいものです。
※なお、我が家では犬を飼っていますので、どうしても例えが犬に偏ってしまいますこと、お許しください…

まず、普段のお散歩は何時頃でしょうか?
 
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ご存知のかたも多いかと思いますが、晴れて日中の最高気温が30度を超えるような日は、実はアスファルト面では50度を超す高温となるそうです。では、日が沈めば良いのか?というと、日が沈んでも路面には熱が残っていることも多いため、確認のために手の甲を地面に当てて、熱くないことを確認しましょう。

ちなみに、ペット保険を取り扱っているアニコム損保の熱中症に関連する月別の保険金請求件数を調査によると、熱中症は毎年4月頃から発生し、5月、6月と月を追うごとに請求件数が2~3倍に増加する傾向にあり、請求のピークは7~8月ということです。また、発生場所別にみると、ほぼ9割がリビングや散歩中・ドッグランとなっており、さらに、散歩中・ドックランは全体のほぼ5割を占めているとのことです。

そして、ワンちゃんを飼っているお家なら、休日は一緒に車でお出かけ…ということも多いかと思います。
 
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そこで、車を利用された方でなら一度は体験されているかも知れませんね、真夏の車内ではすぐに温度が上がってしまうことを…

JAF・日本自動車連盟のレポートによると、さっきまでエアコンが効いて快適空間だった車内でも、エンジンを停めて5分も経過すると車内の温度は約5度上昇するそうです。また、気温が上昇する午後の時間帯に、窓を数センチ開けていたとしても、炎天下の車内は40度を超える危険な状態になるそうです。

鼻ぺちゃのワンちゃんや毛の長いワンちゃんほど熱中症のリスクが上がります。辛くても”辛い”と言えないワンちゃんや猫ちゃんのために、飼い主さんが普段以上に注意深く見守ってあげてくださいね。

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