ナッカルビのウラナミ『電力不要の光』

ナッカルビ

ナッカルビ
湘南生まれ、湘南育ちながら海との接点が乏しい半生を歩む…。 今は自分の趣味より家族を優先しがちな中年です。 会社で教わったSUPを趣味にできたら、うれしいな。IT局所属。

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こんにちは、未来のテクノロジーに興味津々なナッカルビです。
今日は、電力いらずで光る、海由来の新素材についてお話ししましょう。


自然の光、海岸の幻想

サンディエゴの海岸で目にする、幻想的な光のカーテン。
あの光は、渦鞭毛藻(植物プランクトン)による自然のマジックです。


科学が創り出す新素材

この不思議な生命体からインスピレーションを受け、科学者たちが新たな素材を開発しました。
それは、ちょっとした圧力や動きで優しく光る新素材です。
この素材の魔法のカラクリは、海の中の小さな生き物、渦鞭毛藻の能力を利用しているのです。

EurekAlert! – Soft, living materials made with algae glow under stress
(訳:EurekAlert! – ストレスを受けると光る、藻類を使った柔らかな生きた素材)


渦鞭毛藻の不思議

渦鞭毛藻は、光合成を行う単細胞藻類で、この生物が放つ光は、細胞内に持つルシフェリンと呼ばれる化学物質が酸化されることで生まれます。このメカニズムは、生物発光と呼ばれる現象の一種です。


素材の形成と光の反応

この素材を作るため、研究チームは渦鞭毛藻とアルギン酸を組み合わせて、3Dプリンターでいろんな形にしました。
そして、押されたり引っ張られたりすると、その力に応じて優しく光るんです。
科学者たちはこの光の強さを予測する初期段階の数式も開発しています。

生物発光素材で作られた様々な形、credit: UC San Diego Jacobs School of Engineering

生物発光素材で作られた様々な形、credit: UC San Diego Jacobs School of Engineering


応用と未来への展望

この素材が持続的に光るためには、光合成でエネルギーを蓄える必要があり、その蓄えたエネルギーを使って光ることができるそうです。
この革新的な素材は、将来的に感圧センサーやソフトロボティクス、医療用デバイスなど、様々な分野での応用が期待されています。

正確なことは発表された論文にてご確認ください。

Science Advances – Ultrasensitive and robust mechanoluminescent living composites
(訳:Science Advances – 超高感度かつ頑丈な機械発光生体複合材料)


まとめ

自然界の不思議から学び、科学をもって形にする。
渦鞭毛藻からインスピレーションを得たこの素材は、新たな可能性を切り開こうとしています。
こういった新しい技術は、実用化に向け課題があるのは常ですが、それでも私は科学の進歩に胸を膨らませて、生きていきたいです。

では次回も、よろしくお願いします。

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