ナッカルビのウラナミ『熱帯魚の水槽に隠された闇』

ナッカルビ

ナッカルビ
湘南生まれ、湘南育ちながら海との接点が乏しい半生を歩む…。 今は自分の趣味より家族を優先しがちな中年です。 会社で教わったSUPを趣味にできたら、うれしいな。IT局所属。

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知らないうちに闇を抱えた産業にお金を払っていることがあります。

こんにちは、ナッカルビです。
今回は少し重めの話題を取り上げます。

意味もなく会社やお店を彩る熱帯魚の水槽を見るのが好きでした。
この不都合な真実を知るまでは……

水槽での観賞に適した小さい熱帯魚は逃げたり隠れたりが得意です。
つまり、無傷で捕まえるのがとても難しい魚なのです。
また、海の熱帯魚のほとんどが人工繁殖できません。

では、逃げ場だらけのサンゴの海のなかでどうやって捕まえるのか……それは、猛毒を吹きかけて動けなくするのです。

この違法な漁法(シアン漁)に使うのは青酸カリと同類のシアン化ナトリウム、この猛毒を吹きかけられた魚は即死するものもいれば、流通の過程で死ぬものもいます。運良く消費者の水槽までたどり着いたとしても、毒を浴びた影響は大きく程なく死んでしまうそうです。

また、周囲のサンゴや他の海洋生物も猛毒を浴びることになるため、自然環境への影響が懸念されています。
一説によると、魚が1匹生け捕りにされるたびに、およそ1平方ヤード(約0.84平方メートル)のサンゴが破壊されるとのこと……このような漁は直ちにやめてもらいたいものです。

米海洋大気局(NOAA)と国連によれば、米国への輸出される熱帯魚(1250 万匹/年)のほとんど(全体の70~90%)はシアン漁で捕獲されたものだと推定されているそうです。

[ナショナルジオグラフィック日本版サイト]
猛毒かけ捕獲、米輸入熱帯魚の7~9割

観賞魚の生け捕りの方が漁師に入る利益は大きいため、外見だけ無傷で効率よく捕まえることができるシアン漁を選択する人が増えています。
残念ながら、具体的な対策がないのが現状のようです。

人工繁殖できていない海の熱帯魚の鑑賞は水族館で……

人工繁殖できていない海の熱帯魚の鑑賞は水族館で……

人気ゲームのあつ森(あつまれどうぶつの森)の影響で、アクアリウムっていいなぁと興味を持ち、熱帯魚の情報を収集していた過程でこの話を知ったので、アクアリウムは作りたいけど人工繁殖が可能な魚だけを選ぼうと考えるようになったナッカルビなのでした。

では、次回もよろしくお願いします。

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