※このコラムは2016年05月27日に掲載されたものを再掲載しております。
The お魚料理
サーフガイドは、前回のロテ&サブでもお世話になったオーストリア人のクラウスです。クラウスは、6人くらいステイできるクルーザーをバリ島に所有していて、SAMASAMA号の仕事がない時には、その船に友人らを乗せて、新しいサーフエリアを開拓すべくボートトリップを楽しみ、冬はオーストリアに帰ってスキーパトロールをして生活しています。もしもスキー場に、クラウスのようなスキーパトローラーが居たら、とても安心かつ親しみを持ってスキーやスノボーを楽しめることでしょう。
クラウスの良い所は、サーフポイントを選ぶ時にはいつも我々に情報を開示し、判断を委ねてくれます。翌日はここと決めつけてしまうサーフガイドもいますが、クラウスはアドバイスはするものの決して押し付けることはなく、とても紳士的にサーフポイントを選ばせてくれます。また、料理の準備のみならず、片付けまでも手伝い、合理的に移動したい時には深夜の操船もいとわないなど、ナイスガイであるばかりか、本当に頼りになるサーフガイドだと思います。
バカボンのパパに似ているコックのデュルとは、一昨年の北マルクから数えると5回目の付き合いになります。初回の時に、我々日本人がお昼に、蕎麦&ひやむぎとかき揚げ天ぷら、翌日には日本式カレーなどをオーダーしたため、『予め決めておいた献立が狂ってしまうよ~』と少しクレームを言ってきましたが、今回は日本料理を好み、食材をたくさん持参する“Team Japanese”に慣れたようで、嫌がることなく毎日美味しい料理を提供してくれました。
また、釣り名人であるばかりか、料理の鉄人でもあるHisashiさんが造ったお刺身のお造りや、オリジナルの特製ダレが絶妙のカルパッチョ、50万ルピア(約5000円)で漁師から直接買い付けたロブスターの料理など、見栄えも含めて味も絶品で、デュルやクラウスにとってもその料理のレベルの高さを見て感激し、味わって感動していたほどでした。
デュルが納得してこう言っていました。『これでいいのだ!!』(笑)
今回の旅は天候にとても恵まれ、途中サイズの小さな日はあったものの、海が荒れてサーフィンや釣りができない日は一日もありませんでした。このため、毎日どちらも楽しめ、サーフィンはもちろんですが、トローリングやキャスティングにより、代わる代わる誰かがお刺身に絶好の魚を釣って、なおかつ船からのエサやサビキ釣りでも、アジやイサキをたくさん釣ることができました。ドュルは、夜中に船の光に集まってくるプランクトンを食べにくるアジを何十匹も釣っていたほどでした。
私は、昨年メンタワイや沖縄で釣ったセイルフィッシュやGTなどの大物は釣れませんでしたが、何とか中型のバラフエ鯛とワフー(サワラ)は釣ることができました。
やはり日ごろから釣りをメインに楽しまれているShogoさんとHisashiさんは、私とは腕前が段違いに違い、毎日のように何らかの魚を釣り上げ、今回お刺身のない晩ご飯は一日もなかったほどです。
なお、Hisashiさんは今回のために竿を専用ケースに6本入れて持ち込んできました。かつて釣りが大好きなグレン松本プロや西世古プロ、そして伊勢のルアー船の北村船長らとボートトリップをしてきましたが、6本の竿を持参したサーファーはいなかったと思います。
このあたりの気合が釣果にもつながるのだと確信しました。つづく。