服部予報士のウラナミ『春、空と海との間には…』

服部予報士

服部予報士
服部予報士 サーフレジェンド所属気象予報士、防災士。 小学校の理科の授業で天気に興味を持ち、大学は海洋気象を専攻。 TV・ラジオでの気象解説や、古民家イタリアレストランの店長などの経験を持つ。 「天気と海、旬の食材と話題を通して季節の移ろいを感じられる」ことを ライフワークとして、メッセージを伝えてゆきたいと思います。

疑問の女の子

啓蟄

3月6日は、二十四節気の「啓蟄(けいちつ)」

この頃になると、冬ごもりしていた虫たちが、穴を啓(ひら)いて、地上に這い出してくるというところから、啓蟄とよばれています。

このところ、春を思わせるような温かい日も時折あり、梅や桃の甘い香りが、さらに春の足音を感じさせます。

とはいえ、この時期の天気は変わりやすく、日本海を進む低気圧は、その後ろに強い寒気を連れていることが多く、通過する前は温かいのに、通過した後は、急に北寄りの冷たい風が吹いたりするので、安定した良い波に出会えなかったりもします。

さらに、低気圧の発達次第では、強い南風が吹いて“春の嵐”となって、風による事故も起きてしまうこともありますので油断大敵です……

これは、前回のウラナミネタ。

天気図

ちなみに、この天気図は、今年、北陸・中国・四国、九州北部で春一番が観測された日のもの。

それでも海にも春の訪れは、暖かさ増す日差しに敏感に反応して成長するヒジキやワカメと言った海藻、瀬戸内の濃霧、大阪湾や播磨灘の“いかなごの新子漁”や“シラス漁”の解禁などがあります。

ただ、水は、空気に比べると“温まりにくく冷めにくい”という性質上、海水温の変化は、季節や気温の変化よりも約二ヶ月遅れ。

海水温

くれぐれも、風邪などひかないように、春の海を楽しんでくださいね。

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