唐澤予報士のウラナミ『台風2号狂想曲』

唐澤予報士

唐澤予報士
唐澤予報士:1991年、沖縄でサーフィンを始める。(スノーボードも開始)  1993年、初めてフルマラソンを完走。1999年、気象予報士資格を取得し登録。現在に至り、一児(娘)の父です。

6月3日

6月3日(土)湘南某ポイント

まずは、今回の台風2号による被害に遭われた方に、心から哀悼の意を表します。

さて、皆さん、台風2号によって良い波に乗れましたでしょうか? 自分は、台風のうねりが入り始めた5月26日(金)から、台風2号消滅後にもうねりが残った6月6日(火)までの12日間ほぼ毎日海に入っていました。その中でも、特に湘南で波が良かったのは、5月29日(月)と6月3日(土)・4日(日)で、3日ともに頭オーバーくらいの手頃なサイズで風の影響はなく、ファンウェーブでした。ただし、期待していたような、ピキピキのアドレナリンが出まくるような波とはならなかったので、少し物足りない気持ちもあります。

さて、今回の台風は日本のはるか南東海上から北北西進してきたために、台風のうねりが入っていた期間のうち前半はワイドな南東うねりが中心でした。そんなワイドな南東うねりの日は干潮時にはダンパーが中心で良くなく、意外と波が良かったのは潮が多い時間帯となりました。

また、5月29日(月)は、予報では南西のサイドオンショアが強く吹く予想だったのですが、天気が悪くて気温が上がらなかったこともあり、運良く沿岸では一日を通してオフショア。面などは整いつつ、沖合の南西風で良い感じにうねりがバラけており、十分に楽しめたのでした。

そして、今回の台風のクライマックスは6月3日(土)・4日(日)。3日(土)は、数値予報では波高が3m以上の予想となっていたので、ビーチではクローズするかと思っていたのですが、予想に反してオーバーヘッド程度の手頃なサイズ。その日は、ちょうど定休日で、午前6時ころから入ったのですが、多くの人がクローズすると思っていたためか人は少なく、ゲットしたところアウトにいるのは片手で数えられるほど。その日は、千葉県柏市でJリーグ・コンサドーレ札幌対柏レイソル戦を観るために、さほど長い時間は入れなかったのですが、十分に満喫できるほど何本かロングライドができたのでした。

その翌日の4日(日)も頭前後の良い波。ただし、前述した「コンサドーレ札幌対柏レイソル」が、5対4と壮絶な打ち合いの死闘で、我がコンサドーレが、アディショナルタイムに同点に追いつかれつつ、その数分後にVAR判定による決勝点の5点目が入るという、ジェットコースターのような試合。喜びのために、一緒に観戦した兄とのお酒が進み、しっかりと二日酔い。早朝から行動することができず、少しフラフラする状態で午前9時からと遅めのスタート。当然、海には多くのサーファーがいたのですが、何本か良い波に乗れました。
6月4日

そして、このウラナミを書いた前日となる6月5日(月)も腰~腹前後のうねりが残り、まったりと楽しめる波でした。
6月5日

結局、この台風で海に入った数は合計で10ラウンド。それだけ楽しめたのですが、その分仕事は大変。台風自体の動きが遅く、毎日のように予想進路などが変わったために、波の予想も毎日のように変えなければならないのでした。また、前述にあるように、オンショアの予想だったのに吹かなかったなど、予想通りにならないことが何度も。この台風2号に発達する熱帯低気圧が解析されたのが5月18日(木)なので、19日間も台風の波を予想していたことになります。公私ともに、台風に踊らされた19日間でした。
T2302

さて、このウラナミを書いている6月6日(火)の時点で台風3号が発生する予想となっています。すでに、てんてこ舞いとなっていますが、今後も皆さんのために台風の予想を頑張りたいと思います!

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