上條将美のウラナミ『ハワイ・ノースショアシーズン』

上條将美

上條将美
上條 将美:小学生4年から全日本選手権で連続入賞し、ジュニアで優勝、世界選手権に日本代表で2度出場後、19歳でプロになり、20年間にわたってシードをキープし、2012年に引退。最高ランキング5位。2011年サーフレジェンド入社。

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今年も残りわずかとなった今日この頃、皆さんはどうお過ごしですか。皆さんにとって今年はどんな年でしたか?

さて、冬と言えばハワイ・ノースショアシーズンですね。このウラナミが掲載されるころにはWSL CTの最終戦、「ビラボン パイプ マスターズ」が終了して、2017年のワールドチャンピオンが確定しているころかも。

ハワイ・ノースショアといえば、ビッグウェーブの道場であり、世界最高のビッグウェーブの舞台であり、そこでスポンサーに実力を見せて、名声を得ようと世界中から猛者が集まります。
自分も、些細な確認ミスでわずか半日のオーバーステイをするまでの、10代から23歳くらいまで何回かハワイに行きました。
その期間で、ハワイでは、サーフィンにおいての多くのカルチャーショックを受けました。
まず、自分が住む湘南では見たことのないデカい波が立ち、なおかつそのデカい波がライダブルな形になって、デカければデカいほど掘れてスゴいチューブになること。
そして、そのデカいコンディションのなか、パイプラインなどの有名なポイントでは数十名のサーファー、ボディボーダーがひしめき合うように入っていること。
また、コンテストのシーズンをメインに有名ポイントはスターサーファーだらけで、周りを見れば、あれは誰、こっちは誰それ、など最初は海の中の雰囲気だけでも緊張しました。

特に、ショックだったのは、サイズのある掘れた波でのテイクオフと、波の面・フェイスの硬さでした。
ハワイに行き始めた当時、自分は掘れたサイズのある波でのサーフィンの経験がほとんどなく、掘れた波でのテイクオフの基本が全くなっていませんでした。
掘れているので真っ直ぐに速くボトムに降りようとし、パーリングするか、レイトテイクオフができても抜けられずにスープにつかまってしまっていました。
ボトムターンのときではなく、テイクオフの瞬間からレールを入れてかなり斜めに降りていかないと解決できないとわかったのはしばらくしてからでした。
そして、わかっても波の面・フェイスが硬くてそうそう克服できませんでした。
また、それはテイクオフの時だけではなく、例えば、カットバックの時などもレールが入らなくてワイプアウトを連発しました。
一事が万事こんな感じで、サーフィンというものの基本中の基本からやり直しでした。
ビデオだと上手いサーファーは簡単にオフザリップをしているように見えても、実際に自分が海に入ってみると、当て込んだら波のパワーで飛ばされてしまう感じでした。
印象に残っているのは、ローカルの元CTサーファーのパンチョ・サリバンで、掘れ掘れのダブル近いサイズの波にドッカーンと音のでそうなくらいのパワフルさで当て込んでいたことです。
大人と子供のような違いを感じさせれられました。

ただし、ハワイ・ノースショアはスーパーハードなイメージですが、ファンウェイブの時やファンな場所もたくさんあります。また、何より気候や景色など最高ですよね!!
ハワイでは空気を吸っているだけでも気持ちいい気分になります。
ハワイ行きたいな~~。

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