服部予報士のウラナミ『寒さ緩んでも、気は緩めずに?』

服部予報士

服部予報士
服部予報士 サーフレジェンド所属気象予報士、防災士。 小学校の理科の授業で天気に興味を持ち、大学は海洋気象を専攻。 TV・ラジオでの気象解説や、古民家イタリアレストランの店長などの経験を持つ。 「天気と海、旬の食材と話題を通して季節の移ろいを感じられる」ことを ライフワークとして、メッセージを伝えてゆきたいと思います。

キャッチ

2月4日は「立春」です。寒さが次第に緩み、いよいよ季節は春に向かう日として、
旧暦では一年の始まりでもあります。

さすがに実際には、まだまだ寒い日も多いですが、寒さで凍えたカラダも、
春を感じるとカラダもココロもちょっとほっこり暖かく緩んでしまう…
そんな経験はありませんか?

天気の流れも春に向けては冬型の気圧配置が緩み、
移動性高気圧と低気圧が交互に本州付近を通過するようになります。

ただ、時にこの低気圧が日本海で発達し、南寄りの暖かく、強い風が吹くことがあります。
いわゆる“春の嵐”ですが、気象庁では立春~春分の間で、最初に吹いた風を『春一番』
と呼んでいます。

春一番の定義(関東地方)

今となってはよく聞かれるコトバですが、春一番の由来は1859(安政6)年3月中旬にさかのぼります。
現在の長崎県壱岐島沖で、強い南風にあおられ漁船が転覆し漁師53人が犠牲になりました。
それ以降、漁師らがこの強い南風を「春一」「春二」と呼び警戒する慣習が生まれ、
これが「春一番」の由来とされています。
そして現在、長崎県の元居公園には、帆をイメージた供養碑「春一番の塔」が建てられています。

春一番の塔

春先は、天気が急変しやすい時期でもあります。
春の便りにココロほころびますが、急な天気の変化には気を緩めることはできなさそうです。

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