竹内予報士のウラナミ『今年の冬の海水温はどうだったか?』

竹内予報士

竹内予報士
大学時代に気象学を専攻し、気象予報士を取得。その後IT企業に十数年勤めた後、サーフレジェンドに加入。サーフィンと釣りとバックカントリースノーボードがライフスタイルです。 サーフィンはショートボード(歴20年ぐらい)、釣りは小学校時代のバス釣りから始まり今はオフショアでのルアー釣りが中心(真鯛、太刀魚、青物など)、バックカントリースノーボードは谷川岳や平標山、白馬、立山などで活動しています。

今年の冬の海水温は どうだったか?

こんにちは。竹内です。

このウラナミを書いているのは4月上旬。
ようやく長い冬も終わり、春らしい天気の日が多くなってきました。

さて、今年の冬の印象は皆さんどうでしたでしょうか?

寒い日が多かった、日本海側で雪が多かった、などの印象があるのではないでしょうか?
実際に12~2月は強い寒気が何度も南下し、気温の下がるタイミングが多かった気がします。

海水温の印象はどうでしたでしょうか?
私は千葉北で入ることが多いのですが、去年がかなり暖かかった印象があり、今年は例年並みに下がったかな、と感じていました。

そこで、弊社独自で水温を計測している辻堂と一宮において、冬(12~3月)の海水温の直近3ヵ年の推移をグラフ化してみました。


辻堂の冬の水温推移

辻堂水温

緑が2022-2023の冬、青が2023-2024の冬、赤が2024-2025の冬になります。
折れ線が実測値で、曲線が近似値になります。

これを見ると、今年の冬は出だしこそ水温が高かったのですが、2月上旬頃まで連日の寒気の影響で水温がどんどん下がり、1月中旬から3月上旬までは直近3ヵ年で一番海水温が低かったことがわかります。
暖かいイメージのあった去年と比べると2℃くらい低い期間もありました。
ただ、3月に入ると急に暖かい日が多くなり、去年より水温が高くなってきました。


一宮の冬の水温推移

一宮水温

色の区分けは辻堂と同じです。

辻堂と同様、今年の冬は出だしの水温は高かったものの、12月からの強い寒気の影響でみるみる水温は下がっていき、1~2月は過去3ヵ年で比べると一番低い日が多く、3月に入り水温が急上昇してきました。
ただし、水温が低かったと言っても過去3ヵ年ではその差はあまりなく、近似曲線で1℃くらい低い状況でした。
個人的には去年が暖かく感じただけに、そんなもんかぁ、という印象ですが、今年は気温の低い日が多かったので、感じ方は単純に水温だけでは語れないと思います。

さて、皆さんはこのグラフを見てどういう印象を受けましたでしょうか?
だいたい水温通りの印象を受けた、ちょっと違うな、などあると思いますが、サーフィンは海水温をダイレクトに感じられるスポーツで、自然の変化を身をもって体験できるので、いろいろなところでその体験が活かせると思います。

波伝説では、辻堂正面、一色海岸(葉山)、一宮、千倉で水温を計測しており、直近1週間の水温は各エリアの概況(湘南、千葉北、千葉南)で確認することができます。
是非活用してみてください。

それでは次回もよろしくお願いします。

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