岡野予報士のウラナミ『10月の千葉はサイズがある?』

岡野予報士

岡野予報士
サーフィンを初めて、天気図などに興味を持ち、気象予報士資格を取得。その後、バリへ移住しサーフィンスクールで3年程就労しました。波伝説の予報士として、波情報はもちろんワクワクするような情報も提供させていただければと思っています。どうぞよろしくお願いします。

IMG-4165

こんにちは。

季節も10月、海の水温も下がり始め、フルスーツの出番がきています。

ここ最近、千葉の海は頭サイズ以上のハードな状態が続いています。
データを取っていてわかった事があります。一般的に台風でサイズアップすると思いがちですが、今年は発生した台風は少なかったはずです。実はもう一つ要因があったのです。

その要因は、台風ほどのアップではありませんが、秋雨前線と千葉以北にある高気圧でした。
まずは、今年と去年の10月の気圧配置、風、サイズ、うねりの向きの一覧表です。

2019年の10月
2019年10月

2020年10月(20日まで)
2020年10月

去年は台風のうねりによるものも多かったですが、両年ともに志田下では月の半分以上は頭サイズ以上で、風向き次第ではジャンクやハードな日が多々ありました。ちなみに一昨年やその前の年も似たような状況でした。

前線は暖かい空気と冷たい空気の境目に発生する境界線で、この季節は勢力が均等になり、停滞前線になりやすくなります。
さて、梅雨前線の6月頃も停滞前線ですがサイズが大きくはアップしません。この違いは南海上の海水温と関係があるかなと思われます。
海水は比熱が大きく(温まりにくく冷めにくい)10月でも真夏に温まった水温が残っている事があり、6月は水温が冷たい事がありますね。

そして高気圧から前線に向けて北東~東風が長い距離を長時間吹き続けてうねりとなります。

気圧配置と波高図、各ポイントの風とサイズの一例です。(2020年10月17日15時)
天気

基本的に前線の北側では、天気図の赤い矢印の方向に風が吹き、等圧線間隔が狭いほど風が強くなります。
上記の天気図の場合、高気圧に勢力があるわけはないですが、等圧線が狭く、同じ方向に長い距離で吹くことになります。この距離だと19日頃(2日後)まではうねりが入る傾向です。

サーフィンをする際、天気図を見る方もいるかと思います。
等圧線の間隔や距離なども注目してみて下さいね。

それではまた。

最近の記事

関連する記事