こんにちは、MINです。突然ですが、皆さんが使っているサーフボードは、どこで購入されたサーフボードですか? また、サーフボードとしての利用価値以外に何か特別な意味があったりしますか?
私が乗っているボードは、オーシャングライド・サーフボードという鎌倉・七里ガ浜の老舗サーフボードブランドの一つで、そのボードに乗っていることでコミュニティの一員になれたり、コミュニティや地域への帰属意識というものをもたらしてくれています。
その地域のコミュニティに属せられることで、有形無形の何らかの恩恵を受けられ、よりサーフィンが楽しいものになっていると私は実感しています。恐らく、同じように考えられている方は多いのではないでしょうか。
ジェネラティブNFTとサーフボード
ところで、最近、よく見かける「ジェネラティブNFT」のビジネスモデルが、日本で昔からあるサーフボードビジネスに似ているなと思い、興味深いです。
- 「NFT」とは、「Non-Fungible Token(ノン-ファンジブル トークン)」の頭文字を取ったもので、日本語に訳すと「非代替性トークン」となります。ブロックチェーン技術によって、デジタルデータに非代替性をもたせる、つまり複製や取替ができないデジタル暗号データのことを言います。
- 「ジェネラティブNFT」とは、NFTの中でも、アルゴリズムや数学的手法などから偶然的に生まれてくる(ランダムに生成される)NFTアート作品のことを指します。
ネット上で生まれたDAO(だお)と呼ばれるコミュニティ(あるいは組織)が、ジェネラティブNFTを発行し、それをメンバーが購入したり複数保有するなどして、コアメンバーであることやコミュニティ内での役割、地位などが証明され、保有者限定のサービスが受けられたりします。
そういったコミュニティを作ってNFTを発行したり売買しているのが、一般的なジェネラティブNFTのビジネスモデルです。コミュニティへの帰属メリットが高いほどたくさん買われたり、高い価値がつくのです。日本での例としては、イケハヤ氏を中心に活動している「Crypto Ninja」というDAOの中で生まれた「CNP(CryptoNinja Partners)」というジェネラティブNFTが最も有名です。
それって、日本で昔からあるサーフボードビジネスに似てない?
とあるサーフポイントに、とある地元サーファーやショップが中心となって強いコミュニティが形成されると、自然とそこにオリジナルのサーフボードブランドが誕生し、その仲間たちはそのブランドのサーフボードに乗ります。そして、そのコミュニティの様子を傍から見た人に憧れられたり、帰属したいと思われることで、新しいサーフボードの注文が入ったり、中古で売買されます。
そのボードを持っていると、一緒にサーフィンをする仲間が増えたり、アドバイスを受けられたり、サーフィン中に何かのトラブルに遭ったときに守られたりと、単にサーフボードとしての機能を使えるだけでなく、無形のメリットを得られるのです。それによって、コミュニティの評判は高まり、結果、ブランドの価値が高まってますますサーフボードが売れていきます。
サーフボードで不労所得を得られる時代が来る?
このように、時代の最先端をいっているジェネラティブNFTでも、人々の購買心理は共通する部分があるのだと感じます。
特にネット上のコミュニティでは、帰属メリット(NFTの保有メリット)を提供し続けることが長く成功し続ける重要なカギとなっていて、その差が大きく出やすいようです。逆に言えば、メリットさえ大きければ、とても高い価値となりやすいようで、中にはそのメリットとして、直接的な利益を提供するNFTさえもあります。
そこで、サーフボードに限らず、リアルの品物の購入者に、購入した証をNFTとしてブロクチェーン上に刻み、それを保有することに何らかのメリットをもたせることができたら、物売りのビジネスモデルも変わるんじゃないかと、何となく未来を想像してみました。
私はよく、「サーフボードが無料になる仕組みってないかな〜」と、考えを巡らせていて、一つ想像してみたことがあります。
例えば、とあるブランドのサーフボードの購入者に、購入を証明するNFTを付与します。以降、そのブランドのサーフボードを誰かが新規に買う度に、あるいは発行されたNFTが売買される度に、その売上の一部がNFT保有者に還元される仕組みができたらどうでしょう? ブロックチェーンの技術ならそれを実現可能かもしれません。
いつしか、購入費と同額までたまって、サーフボードが実質無料になる、あるいは「サーフボード買ったら儲かっちゃった!」なんてことが起きる日も来るかもしれません。
そのNFTを長く、たくさん保有することで不労所得が増えますので、もう一本、さらにもう一本と、次々と買い増ししたくなると思いますし、「私も買いたい!」と言い出す人も多数出てきてもおかしくないでしょう。そうなれば、良い循環が加速します。
サーフボードを買い換える頻度が高まり、それによってモチベーションは維持され、サーフィンがより楽しくなるに違いありません。いつか、そんな日が来ることを私は妄想し、楽しみにしています。
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