こんにちは、MINです。この記事を書いている前日、2021年の流行語大賞のノミネートが発表されたのですが、その1番目にあったのが「イカゲーム」。わたしはNetflixを契約していないので見ることができなくて残念なのですが、皆さんは見ていますか?
このイカゲームのブームに乗って、ある詐欺行為が行われたことが報じられたのはご存知でしょうか。
Squid Gameトークンのラグプール詐欺
イカゲームにインスパイアされて作られた$SQYUID(Squid Gameトークン)と呼ばれる暗号資産(仮想通貨)がつい先日10月20日にリリースされたのですが、これはいわゆる詐欺コインだったそうです。
このコインを購入するには、世界最大手の暗号資産取引所が発行する$BNBというコインと交換するかたちで購入するのですが、トレーダーたちが自由に購入できるようにするためにプールされた$BNBのほとんどを運営者が現金化して持ち逃げしてしまったそうです。『Gizmodo』によれば、持ち逃げされた額は推定で338万ドル(約3億8,500万円)とのことです。
$SQYUIDの1枚辺りの価格は、ピーク時は一時2861ドルまで暴騰していて、『Forbes』によれば時価総額は約60億ドルにもなったそうです。しかし、トレーダーらがもっていた$SQYUIDは、この瞬間にほぼゼロまで価値がなくなりました。
これは、「ラグプール詐欺」と呼ばれる詐欺行為で、SNS上では「またラグられた」「ラグプルきた」などと投稿されていることが多いように、法が整備されてないこともあって暗号資産業界ではわりと頻繁に起きている詐欺です。おそらく、$SQYUIDを買っていたトレーダーの中には、詐欺だろうと思っていながら買っていた人も多かったはずです。
詐欺が横行、それを楽しむ人たちも
今回、ラグプールが行われたその瞬間の映像がTwitterにありましたので、宜しければ見てみてください。
Crypto shit coin rug pull #SquidGameToken LIVE! #shib is next$squid pic.twitter.com/mdauJNfHvb
— SimonZ (@SimonZawa) November 1, 2021
他人事ですので、映像はシンプルに面白いと感じるのですが、当事者にとってはそうとうな悲劇でしょう。ただ、この映像を撮られていた方も、おそらくラグられるだろうことを想定していて映像を撮っていたのではないかと、わたしは想像しています。
彼らは詐欺だろうと思っていながらなぜそういった暗号資産に投機するのかというと、高い確率で直前までは価格が高騰するためギリギリで売り抜けると大きな利益を得ることができることに加えて、どこまでそれを引っ張れるかという0か100かのチキンレースを楽しんでいる方も多いようです。
暗号資産が悪いわけではない
昨今、テレビCMでも暗号資産取引のCMが頻繁に放送されています。それらの取引所で取り扱われている暗号資産は、厳選された信頼あるコインですので、このようなことはまずありません(絶対とは言ってない)。
しかし、以前の錬金術の記事でも$TITANという暗号資産の暴落の話がありましたように、マイナーな暗号資産に手を出すとこの様な被害に遭う恐れがありますので、十分注意が必要になります。
今年になってから、これまでの金融商品では信じられないような超高利回りの「DeFi」という暗号資産の金融サービスが流行っていますが、よく見極めないとラグプール詐欺が非常に多いです。「不労所得でサーフィンライフ」を期待して、年利が数百、数千、数万パーセントの超高利回りという上手い話に乗ると、失敗することがありますので、特に注意しましょう。
ちなみに、今回の$SQUIDもそうですが、ほぼゼロの価値になったあと、それを面白がって大量に買う人がいるようで、何故かそのあと数百倍に価格が高騰するという謎な出来事がありました。実は$TITANの暴落のときも同じことが起きていたのですが、詐欺とわかっていながらチキンレースを楽しむ人々がいるなど、ほんとうに不思議な世界です。
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