もうね、ちょっと頭がおかしいよ!
何かというと、先日、北海道の新十津川町で開催された「ピンネシリ登山マラソン」に参加・完走してきました。
小中高校、社会人の数年間は札幌市に住んでいた自分ですが、生まれたのは札幌市と旭川市の中間にある人口5万人程度の滝川市。新十津川町はこの滝川市の隣町。知っている方もいるかもしれませんが「新十津川物語」という小説が国営放送でドラマ化されたことがある町です。明治に大水害にあった奈良県の十津川村の人が移住・開拓してできた町。新十津川町にはピンネシリ(アイヌ語で男山)という標高1100mの山があり、山麓となる町中の公園施設から山頂までを往復するとちょうどフルマラソンの距離である42kmとなります。毎年7月第一日曜日にこのコースを使って「ピンネシリ登山マラソン」が開催されています。
一昨年・昨年はコロナ禍のため開催されなかったのですが、今年は無事に開催となりました。「男山」の名のとおり、滝川市からも雄々しく見えるこの山を、走って上り下りするレースを楽しみにしており、久々の参加となりました。
しかし、今年は本当にキツかった。なぜかというと、フルマラソン+登山だけでハードなのに、暑さも加わったから。例年の7月初旬の北海道は、梅雨でジメジメとしている本州と違って過ごしやすい季節。高山の山頂であれば残雪があるほど。しかし、異常に早い梅雨明けとなった今年は、北海道の天候も平年と異なり、開催日となった7月3日の現地の気温は33℃! 北海道では異常といってもいい暑さ。33℃というのは熱中症警戒アラートが出される指標であり、普通であれば屋外での運動は原則中止となる温度です。
そんな条件のため、途中から脱水症状・熱中症一歩手前状態(途中のエイドステーションで食塩を手のひらにのせて舐めると、甘く感じられるほど!)。往路の山頂近くでは、走るどころか数十m歩くごとに立ち止まって休憩を取らなければならないほど。そんな状況を何とかクリアして無事に1100mの山頂にまで到着。エイドステーションに準備しておいたエナジーゼリーと大福を摂取して体力を回復させ、その後は復路の下り道。すると新たなトラブル。降り坂を全速力で走るためにつま先に力がかかり、つま先が痛み始めました。見て確認するまでもなく、足の爪の下で内出血しているのが容易に想像できます。さらに、その後には足のマメが潰れたのがわかる痛み。最後の10kmは、半分は走り、半分は歩くような状態となりながらも、何とか無事に制限時間内に完走。(ちなみに、フルマラソンの自己ベストは3時間17分。通常のコース・コンディションであれば完走は当たり前で、目標はサブ3といわれる2時間台で走ることです。)
その後、湘南に向けて帰路。レースの前の数日は「カーボローディング」といって肝臓にグリコーゲンを溜めるために炭水化物中心の食事にします。また、お腹をこわすといけないので、刺身などの生ものは原則とりません。なので、せっかく北海道に行っていたのに、食事は海の幸などではなくうどん・パンなど。さらに、お酒も控えなければなりません。やっと北海道らしい食事となったのは、新千歳空港での滝川市民のソウルフードであるジンギスカン、そしてサッポロクラッシックビール!
そんな辛い思いをしながらも、すでに来年の参加を楽しみにしています。「もうね、ちょっと頭がおかしいよ!」(目下第7波といわれているコロナ禍が、来年にはどうなっているかが心配ですが……。)
唐澤予報士のウラナミ『走って、登って、ビールを飲んで、脚が崩壊!』
唐澤予報士
唐澤予報士:1991年、沖縄でサーフィンを始める。(スノーボードも開始) 1993年、初めてフルマラソンを完走。1999年、気象予報士資格を取得し登録。現在に至り、一児(娘)の父です。