前回のウラナミは、貸しボートで借りられる手漕ぎボートについてでした。
それは私が子供の頃、家族旅行で訪れた海や湖の想い出です。
ボートを上手に操る父親の姿…たくましい腕の筋肉の躍動を目の当たりにして、なんて頼りがいのある男なのだろう、まさに少年の憧れでした。
その頃の漁師さんが使う船は、まだ木造船がかなり残っていました。
それらの木造船は、建造から修理までもが船大工さんによる仕事で、太古からの歴史と格式が感じられましたが、当時はちょうど木造船から
船外機付きのFRP船に代わり始める転換期だったようです。
3月に開催されたジャパンボートショー2018では、懐かしい和船の展示がありました。新品の木造船は、お神輿ではないかと錯覚してしまうくらいの威厳があり、まるで芸術品のようです。
木製とは思えない正面からのフォルム
きれいに木目が揃った側面
和船の模型とパネル
昭和の時代を思い出してノスタルジックになってしまいました。いまやテレビのリバイバル時代劇に出てくる渡し舟でしかお目にかかることはないでしょう。伝統的な船大工さんには踏ん張って欲しいなと思います。
現在のヨットやプレジャーボートなどの製造は、大手メーカーによる大量生産によるものです。FRP構造という軽くて丈夫なプラスチック素材の船が手ごろな価格で手に入るようになりました。
40年前、私が自分で買ったマリンレジャーの道具は、ウインドサーフィン艇でした。
当時は、センターボードやブームそしてユニバーサルジョイントも木製です。今では考えられないですね。
我が家の子供たちを手漕ぎボートに乗せてあげたことはありません。
けれどもウインドサーフィンのボードに、タンデムで乗せて沖まで走ったことはあります。
父親の姿が頼もしく感じられたかは分かりませんが、今でも子どもたちの記憶に残っていてくれたら嬉しいです…
同じボートショー2018で見た最先端のプレジャーボートを見てください。
正直言って自分ではついていけませんでした。
今回話題の流線型フォルム
まるで大塚家具のショールームのようですね
操作パネルも未来を感じます。
あまりに異次元なので、言葉もありません。
自分が所持している船舶免許で、この船は果たして乗れるのだろうか?
来年には平成から新元号になることが決まりましたが、親が子供に伝えることは何になるのでしょうか?
昭和の時代に見た、あの親父の逞しかった二の腕の筋肉が忘れられません。
Byつくづくと親の世代は大人だったなあと思うハンマー