chappyのウラナミ『愛する人のために』

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子どもの頃から、母の鏡台にしまってある、指輪やネックレスに憧れていた。

かすかな記憶にあるのは、母の鏡台にあるキラキラ光るアクセサリー・・・を物色する私。

その中には、どうしても触らせてもらえない指輪があった。

なぜだろう・・・と疑問だった年月。

そんなリングに触れられる時が、ある日やって来る。
それは私の成人式。

母からのお祝いのメッセージとともに。

これは貴女が成人を迎えた時に、渡そうと思っていたものだよ。
貴女が生まれてきてくれた記念として買ったもの。
上等なものではないけれど、買った時は精一杯だった。
成人おめでとう。

私が20歳を迎えた頃は父はもう他界していた。
母が、「指輪を渡すことは、一番父親が楽しみにしていた事なのに、私が独り占めして申しわけない」とも語ってくれ、母の涙と、幼いころの私の疑問の解決とで、複雑な気持ちで指輪を受け取ったことを覚えている。
私も母となった時、いつかきっと娘に渡そうと、思い切って誕生記念に、ピンキーリングを用意した。

あっという間に過ぎた年月。

もうすぐ私も、娘に指輪を渡す時がやって来る。

最近は、娘に何と言って渡そうかな、とワクワクドキドキな毎日。
渡すまでのあと少しの時間を楽しんでいる。

がしかし・・・ふと気づく。

私があんなに大切にしていた、両親から貰ったリング…が…ない(・・;)…

夢は、二つのリングを並べ、娘との人生をしみじみと振り返ることを憧れていたのに、見つからない。

焦る日々。
猶予はあと2か月。

果たして見つかるのだろうか。

結果はいかに。

 

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