米山予報士のウラナミ『過ぎ去った2017年1月、真冬の日本海トリップ①』

米山予報士

米山予報士
米山予報士/大学を8年で卒業。その間、勉強などせず、山と海で遊ぶか家に引きこもっていました。当然、就職などまともにできるはずがなく、社会人経験もゼロ。なのに30歳になってしまいました。ただ、山のおかげで天気図に興味をもち、サーフィンをやっていたから気象予報士になれたと思います。サーフィンと気象、波情報の業務を精一杯頑張りたいです。

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今年の1月18日~20日の3日間、いつも波情報を提供していただいているレポーターさんとの打ち合わせや情報収集の為、京都府~石川県にトリップさせていただきました。

冬といえば日本海。西高東低の気圧配置で大荒れになり、等圧線が緩み風が弱まるタイミングでグッドコンディションとなるイメージが定着しています。「Daily Clip」などの映像で、プロサーファーがライディングをしている姿を見ては「凄い波だな~」と思っていました。

僕は、冬の日本海は九州で一度サーフィンしたことがあるだけなので本州は初体験です。
上司から二人で行かないかとお誘いをいただいた時はワクワクドキドキで「行きます」と返事をし、楽しみでしかありませんでしたが、いざトリップの日が近づくと、どんな過酷な環境でサーフィンをしているのかが不安になりました。「寒過ぎてサーフィンが楽しめないのではないか?」「海に入った瞬間に心臓麻痺になったらどうしよう・・・」など、ネガティブな想像ばかりが膨らみます。

トリップ初日は、湘南から羽田空港→石川県の小松空港へのフライトから始まりました。高気圧に覆われて天気はピーカン。太平洋側から日本海側へのアルプス越えは壮大な山の稜線がまるで異国への旅立ちのような感覚です。小松空港に着く前にすでに二人ともテンションは最高潮に達していました。そのままの勢いでレンタカーを借りて目的地へ向かうことになりました。最終日に低気圧が接近し、天候が荒れるおそれがあったので、一番遠い京都府の八丁浜から回ることにしました。
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高速道路(北陸自動車道)を利用したので、きれいに除雪されていたため雪道ではなかったものの、側道や山々、遠くの町に積もる雪が太平洋側とは全く違う景色なので車を走らせるだけで新鮮な気持ちでした。

初日は八丁浜のサーフリポートをお願いしている守山さんが経営されている「守源旅館」に泊る計画。京都に着くと、まずはご挨拶をすませ、旅館に荷物を置かせていただいた後に八丁浜へ向かいました。旅館からポイントへは車で5分もかからないくらいの近さでしたが、昔ながらの木造中心の家屋や目印のお地蔵さんなど今でもハッキリと覚えているほど印象深い道です。
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八丁浜へ到着すると、2~3発レフト方向へアクションをされている方がいらっしゃいましたが、サーファーの人数は4人しかいませんでした。サイズは腹胸~肩近く。十分な波のサイズとコンディションです。

冷たい水温を想定し、5mmラバーのフルスーツの下に下半身用のアンダーウェア”ヒートテック極暖”をはきました。この冬初めてグローブ・ブーツも装着し、勇気を出していざ入水。
「つ、つめたい・・・やっぱり日本海は違うな・・・」と思ったのは最初の5分だけです。ちょっと慣れてくると、意外と湘南と変わらないくらいの水温に感じ、周りを見渡してもキャップをしている人は少なく、せいぜいグローブ・ブーツぐらい。水温にも適応し、想像よりもすんなりと冬の日本海のサーフィンを楽しむことができました。

~続く~

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