きよひろのウラナミ「読む湘南③」江の島オリンピック問題

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2020年東京オリンピック・パラリンピックの大会エンブレムが、ようやく決まりましたね!新エンブレムは、「地味すぎる」という意見がある一方で、「日本の伝統、粋を感じる、クールな印象」といったポジティブな意見も多数あったそうです。今度こそ、2020年に向けて力強く歩んでいきたいですね!

さてさて、私の地元である湘南・江の島も五輪のセーリング競技の開催会場に選ばれました。江の島ヨットハーバーは1964年の五輪開催地にもなったセーリングの聖地。さらにサーフィン競技が2020年の五輪の正式種目に決まり湘南海岸に誘致できれば、世界に湘南の素晴らしさをアピールできる絶好のチャンスになります!

そんな地元では五輪開催決定に沸き返っているものと思いきや、実は課題山積で喜んでばかりではいられないのです。

今回のテーマは、ずばり「江の島オリンピック問題」です!

まず、江の島内のスペースが足りないという問題。開催関係者らの試算によれば、世界各国から参加する選手の数は500人から600人、これにコーチなどのスタッフを合わせれば2000人から3000人もの大選手団に膨れ上がり、合計で巨大コンテナ100基前後の設置スペースも必要になってくるというのです。そんな広大なスペースは島内のどこにあるのでしょうか。

また、島内には1000隻以上ものヨット、クルーザー、漁船等が置かれていますが、これらを他のマリーナや漁港に移動させなければなりません。利用者や漁業者の協力が必要なことはもちろん、移動場所の確保なども難題です。

選手団の宿泊施設の不足も深刻です。逗子マリーナでは高さ130m超の高層ホテル構想が持ち上がりましたが、近隣住民を巻き込んだ建設反対運動が勃発する事態に発展し大迷走してしまいました。

さらに、言わずとしれた夏期の湘南海岸の交通渋滞。前回五輪は秋に開催されましたが今回は真夏の7〜8月。海水浴客でにぎわい、道路渋滞はピークです。江の島にかかる橋が渋滞になったら身動きが取れません。

五輪開催時期は湘南名物シラス漁の最盛期。そこで浮上してくるのが漁業の補償問題です。江の島に近い鎌倉と腰越だけでもシラスの年間漁獲量は140tにも達します。これに定置網漁などへのダメージも合わせれば、補償額は莫大な金額となってしまいます。

そんな課題山積の江の島オリンピックですが、2020年に向けて市民の力で盛り上げようと立ち上がった市民グループがあるのです。

名付けて「江ノリンピック応援隊」!

どんなグループでどんな活動をしているのでしょうか?次回ウラナミでは、「江ノリンピック応援隊」の活動紹介と、実際に私が参加してみたイベントをレポートしたいと思います。乞うご期待!

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