科学技術はいまだに犬に勝てないのか|MINのウラナミVol.340

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MIN/社畜暦23年/サーフ事業局所属/小笠原父島出身(実は湘南茅ヶ崎うまれ)/波乗り歴は30年以上/サーフィンと海以外の趣味は、仮想通貨、ガジェット、アクアリウムで、社内ではいわゆるオタ寄りな存在(?)
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こんにちは、MINです。新型コロナウイルス感染症拡大防止のため不要不急の外出の自粛が強く求められるなか、SNSを見ていますと、発信される様々な情報や活動について軽く炎上している様子を散見しますが、皆さまはどのように過ごされていますでしょうか。
 
 

今注目されている、感染者を短時間で多く識別する方法

さて、感染しても無症状であることによって気が付かないケースが多く、潜在的な感染者が多いと言われている新型コロナウイルスですが(慶応病院によるコロナ外患者のCPR検査で6%ニューヨーク州の検体調査で14%)、「医療探知犬」と呼ばれる犬によって感染者の識別を試みる研究がされているのはご存知でしょうか。

4月初旬に、イギリスの慈善団体と大学の研究機関などが共同研究を始めたと報道がありましたが、犬の嗅覚は人間の1万倍以上と言われており、その能力を活かして新型コロナウイルスの感染者を嗅ぎ分けることができれば、検査機を使わずに短時間で多くの人々を識別できるだろうというのがこの研究になります。

割と知られている話ですが、犬は人間の肺がんの臭いを70%以上の精度で嗅ぎ分けられることが過去の研究によってわかっており、血の臭いを用いれば100%の精度で嗅ぎ分けることに成功した事例も報告されています。

ほかの呼吸器の病気になると体の臭いが変わることが知られていまして、新型コロナウイルスに感染した場合も体から特有の臭いが出るならば、犬によって新型コロナウイルスの感染を嗅ぎ分けられる可能性は高く、今、とても期待が高まっているのです。

現在はすでに研究が進み、臭いで識別できることがわかってきており、前述の研究では犬5匹1チームで4500人のスクリーニングを行えるようになっているそうです。また、うまくいけば1日に犬5匹でおよそ4万5000人を嗅ぎ分けられるようになる可能性があると言われています。

犬によって感染者を嗅ぎ分けることができれば、駅の改札や空港などのゲートウェイとなる場所でスクリーニングすることで、感染の疑いのある人を特定して積極的に検査したり、隔離したり、外出自粛を要請することができるようになり、逆にスクリーニングで引っかからなかった人は自粛をしなくても良くなる可能性も出てきます。

それが良いことなのか否かは私には判断できませんが、短期間で一気に撲滅させるには、一つの手段としては強力であることは間違いないでしょう。
 
 

犬の臭覚には現代科学技術では勝てない?

ところで、犬の嗅覚は本当に凄いのだなと、この報道を見て改めて思いました。これだけ科学技術が進歩しているにも関わらず、この期に及んで頼れるのは「犬か!」って思いませんか?

2億2500万個の嗅覚受容体を持つビーグル犬は、犬の中でも特に優れた嗅覚を持つ犬種の1つだそうですが、現代の科学技術ではそれに匹敵する機能を人工的に作り出すことがまだできないということなのでしょうか。できたとしても膨大なコストとなるため、「だったら犬にお願いしよう」ということなのでしょうか。

調べてみますと、同じ犬種でも「おやつへの執念」が強い個体でないと十分に能力を発揮してもらえないそうです。

犬を飼われている方ならご存知のように、犬にも人間と同じ様に性格や欲、感情がありますので、臭覚機能に加えて強い欲や喜びの感情があることで、相乗効果となって嗅ぎ分けの能力を発揮できるということなのでしょう。そうなりますと、人間が犬と同じ感度の臭い感知装置を人工的に作り出せたとしても、その能力はおそらく到底犬にはかなわないのかもしれません。

犬の能力、自然界の力は本当に凄いですね。

ただ、犬への期待が高まる一方で、新型コロナウイルスの犬への感染報告もあり、探知犬への感染を懸念する声があります。また、そもそも犬を道具のように酷使することについて問題視する声も多いのも事実で、できることなら科学技術を駆使して人工的にその装置を創って欲しいものです。

参考記事:
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200403-00010006-reutv-eurp
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200403/k10012366311000.html
https://gigazine.net/news/20190909-dog-sniff-cancer-blood-accuracy/
 
 
 
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