☆加藤のコラム『Closer To Home(I’m Your Captain) Vol.2』

☆加藤

☆加藤
会社代表であり、波乗りと海が大好きなサーファーです。子どもたちに安全安心な海を残すことと、島国などへ高精細な気象情報を提供することを残る人生のライフワークにしました。サーフトリップネタが多くなりますがお付き合いいただければ幸いです。よろしくお願いします。

バリを拠点にガイドしているワイヤンはサーフィンも上手い!!

バリ島を拠点にサーフガイドする、優しくて面倒見の良いワイヤンはサーフィンもとても上手です。

蜘蛛(くも)の糸

今回のスンバ島へのボートトリップの期間中はうねりがとても強く、メンバーのガンの板が2本折れて、リーシュも2回外れるほどのパワーのあるサイズが続きました。
ハワイにある自宅をメインに過ごすSonさんによれば、今回の波はハワイアンサイズで3~4feet ocational(たまに)5feetという見立てでしたが、お山のようなセットの水の量は半端でなく、二日目の午前中が最もうねりが強かったのですが、最大サイズでは6feetはあったのではと私は思っています。

サムネイル写真のテイクオフに続くワイアンのボトムターン

サムネイル写真のテイクオフに続くワイアンのボトムターン

上段の二枚に続くワイヤンのアグレッシブなトップターン!!!

上段の二枚に続くワイヤンのアグレッシブなトップターン!!!

その日の夕方にうねりが弱まってきていると思って入ったところ、潮の引きで再びうねりが強まり、いきなり水平線からお山のようなセットが入り始めて、たまたま私はピークの一番沖でウェイティングしていたのですが、目いっぱいの強さで沖に向かってパドルアウトしたものの全然間に合わず、結局一番危険なインパクトゾーンで思いっきり食らってしまったのでした。(大粒の涙)

Oさん、気持ちはメイクしていたが板が短かったのかもしれません!?

Oさん、気持ちはメイクしていたが板が短かったのかもしれません!?

ぐるぐる、ぐるぐる、またぐるぐる、体内の酸素が少なくなって苦しくなってきたので、伸びているリーシュコードをまるで中学生時代の国語で習った芥川龍之介の短編小説「蜘蛛の糸」のように(若い人は分からなくてゴメンナサイ)手繰(たぐ)り寄せて水面にいち早く浮上できるように必死にもがいたのでした。
ようやく水面に浮上した時には、すでに次のお山のようなセットが私を飲み込もうと覆(おお)いかぶさってきていました。(涙) 息を大きく吸って再び大波に身を委ね、パニックになって頭の中の酸素を少しでも消費しないようリラックスを心掛けて、「今日の夕ご飯は何かな~?」なんて意識をそらしていましたが、次第に息が苦しくなるのが1発目よりも2発目は早まるため、再び蜘蛛の糸のようにリーシュを思いっきり手繰り寄せるのでした。(大粒の涙)

お山のような波2発を思いっきり食らったため、一気にミドルエリアまで運ばれてしまいました。距離にして50m以上は持っていかれたと思います。その時点でインサイドを振り返ると、私よりもインサイドにウェイティングしていた仲間のサーファーらが全員食らっていて、みんな木っ端微塵(こっぱみじん)に巻かれた感じで、必死の苦しい形相で波の切れているショルダーに向かってパドルしているところでした。

何とか波を食らわないところに出て仲間と顔を合わせたら、「めっちゃ食らっちゃったね~」「あんなデッカイセットが入ってくるなんてマジで死ぬかと思ったよ~」「俺はもう体力を消耗したからディンギーを呼んで船に帰るよ」、それを聞いた他の仲間も、「もう無理~、俺も帰る~」「このまま海に入っていたら危険だね~」「今日はもう上がれということだね~」などと、海から上がる都合の良い言い訳!?を考えて(笑)、呼んだディンギーに“全員”が乗り組んだのでした。笑笑

ぐるぐる巻かれて泣かされても船に帰るときには最高のスマイルに。時には巻かれるのも楽しい!?

ぐるぐる巻かれて泣かされても船に帰るときには最高のスマイルに。時には巻かれるのも楽しい!?

ポイントにいたサーファー全員がBig Setsを食らってミドルやインサイドエリアまで持っていかれることを、掃除で一掃されることに例えて「Clean Up Sets」と呼んでいますが、まさにこの時のセットは全員が粉々に一掃された“大掃除”の「Clean Up Sets」となりました。
板が折れたりリーシュも切れず、さらにはケガも無かったのは不幸中の幸いでした。
当日の夕飯後の反省会では、この時の大波を食らった話で大いに盛り上がったことは言うまでもありません。オヤジ達の修学旅行!?は本当に楽しいものです!!!

リチウム電池の機内持ち込み

話は成田空港の出発時に戻りますが、今回も成田空港第一ターミナル発のガルーダインドネシア航空を利用しましたが、最後の搭乗口で私に問題が発生しました。

私の名前を呼び出すアナウンス放送があったので搭乗口カウンターに行ったところ、預けた私の大きな荷物が置かれていました。
「加藤さま、お預けになった荷物の中にリチウム電池が入っていませんでしょうか?」
「いや、リチウム電池は入っていないと思いますよ」
「この写真の器具のようなものの中にリチウム電池が入っているようなのですが?」
「器具?」
私の荷物の中をゴソゴソと探して、「あっ、これみたいです」
「あ~、筋膜リリースガンのことか。了解しました。確かにこの筋膜リリースガンの中にはリチウム電池が入っていると思いますが、 昨年ガルーダ航空に搭乗したときには持ち込めましたよ」
「規定によりリチウム電池は外せないものは機内に持ち込めないんです」
「分かりました。ただし、お気に入りの器具なので一旦外に出てロッカーに預けてきても良いですか?先が曲がっているので背中や肩の筋膜リリースができる優れもんなんですよ」
「お客さま、すみませんが、もうその時間はないので器具は引き上げることになります」
「えっ、それって没収ということですか?」
「そういうことになります」
「うっそー!!!」
そこでやりとりを聞いていたSonさんが、「リチウム電池を外せばいいんでしょう」と言って、私と二人で筋膜リリースガンのリチウム電池が入っている箇所の接続部を力技(ちからわざ)で外そうとしましたが、残念ながら外れませんでした。(涙)
「いま腰痛がひどくて、これが無いと旅先でとても困るんです」
「申し訳ありません。規定なので…」

没収されてしまった、先が曲がっていて背中や腰の凝りを解消してくれる筋膜リリースガン
https://payid.jp/item/87184895

結局、「これ以上揉めると今日のフライトに乗れなくなりますがよろしいでしょうか?」の“常套句”を言われて、仕方なく筋膜リリースガンは諦めて機上の人となったのでした。(涙)

しかし、いまGoogle先生で調べてみたら、主な航空会社(ガルーダはなし)の手荷物預入のモバイルバッテリーの制限は43,000mAH(=160wh)ということで、色々な筋膜リリースガンがある中での大容量タイプでも4800mAhくらいで、私が持ち込んだ筋膜リリースガンは1500mAhなので問題なく機内への持ち込みが可能だったことが判明しました。(涙)
よって、すぐにガルーダ航空のカスタマーサービスに優しくクレームを入れましたが、果たして筋膜リリースガンは戻ってくるのでしょうか?

皆さまに置かれましては、筋膜リリースガンやモバイルバッテリー(ウェアラブルスピーカーなども対象)を購入する場合には、必ず43,000mAH=160wh以下であることを確認するのと(ほとんどの商品が基準以下)、万が一搭乗口などでトラブった際にバッテリー容量を証明するために、器具の説明書などを持参するか写メを取っておくことをお勧めします。

また、リチウム電池が入っていそうな新しい電機製品なども、航空会社の窓口などでトラブルになりそうなのでこちらも説明書の写メをしておくと安心でしょう。

それにしても搭乗口でなぜGoogleで調べなかったのか、それが私の大失敗でした。
日頃Google先生には大変お世話になっているのに…?トホホ。つづく。

All Photo By NoBuFuKu.

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