この波でショートボードのようなマニューバーを描くのはカイただ一人 WSL/Miers
“ビッグウェイブサーフィンヒストリーの新しい1ページ”
セミファイナルは、誰が勝ってもおかしくない顔ぶれとなった。
そんな中で、カイ・レニーはショートボードのような軽やかさとマニューバリングで勝ち上がる。
イアン・ウオルシュは、厳しいトレーニングの成果を見せるような足腰の安定感と波の選択で素晴らしい1本を決め、ノースショア代表のマクア・ロスマンが最も大きな波に乗って決勝進出した。
セミファイナルヒート2は、ルーカス・チャンボに惹きつけられるヒートだった。
彼は、選手の中で唯一波と戯(たわむ)れるのを楽しんでいるように見えた。
次第に強まってきた風でテイクオフが困難になり、多くの選手がワイプアウトしている中、「エアードロップが好きなんだ」とコメントする余裕さえ見せて文句なしの決勝進出。
そして、ビリー・ケンパーは彼好みの巨大な波を見つけ、ネイサンも巨大な大口を開けたチューブを病的なくらい冷静にメイクし、勢いをつけて決勝へ進んだ。
予報通り、風が少しずつ上がってきた中で開催されたレディースのヒートも興奮の連続だった。
去年のピアヒチャレンジでもレディースのヒートが一番大きな波だったが、今年もみるのも恐ろしいセットが入ってくる中で、彼女たちは期待以上のパフォーマンスを世界に披露してくれた。
決勝に上がってきたのは、1ヒート目で真っ先に波に乗ったフェリシティ・パーマティアと、最年長者でもう30年近くもハードなチャージを続けているケアラ・ケネリー、そしてジョーズの女王ペイジ・アルムズとなった。
2ヒート目の勝者は、オアフのエミ・エリクソン、ワイルドカードで出場した17歳のアニーライカート、とミカエラ・フリゴニースとなった。
決勝は、さらに風が強く、テイクオフが非常にクリティカルになってきた。
なかなか誰も波に乗れず、時間だけが過ぎていくが、後半になり、ペイジ・アルムズが良い波を綺麗にメイクした。堂々とした、そして計算され尽くしたテイクオフから深いボトムターンでチャンネルに向かって完璧にメイクした。
他の選手の誰もが、それに続いて波に乗り出した。
ケアラのチャージっぷりは、メンズでもできないほどの迫力だった。
テイクオフでリップから振り落とされて酷(ひど)いワイプアウトをし、またすぐに戻ってまたぐるぐるに巻かれ、それを続けてもへこたれず、最後にはしっかりと小さめの波をメイクしてヒートアップした。
アニー・ライカートは、何回かテイクオフに躊躇(ちゅうちょ)が見られたが、ヒート終了近くに意を決したのだろう、エアードロップ気味のテイクオフを決めて会場を沸かせた。
オーストラリア出身のフェリシティーも、グーフィーながら良い波に乗った。
ピアヒのラインナップに、パドルアウトするだけでも大変なことであり、メンズ選手らが心から敬意と羨望の眼差しを送るパフォーマンスを見せたレディース選手全員に拍手を送りたい。つづく。