☆加藤のウラナミ『青うなぎ』

☆加藤

☆加藤
会社代表であり、波乗りと海が大好きなサーファーです。子どもたちに安全安心な海を残すことと、島国などへ高精細な気象情報を提供することを残る人生のライフワークにしました。サーフトリップネタが多くなりますがお付き合いいただければ幸いです。よろしくお願いします。

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暴れる生きた大うなぎに、持っている指先と顔からビビっているのが分かる筆者(笑)

新型コロナウィルスの感染拡大や感染者数の最高記録が更新されて心配な状況ですが、皆さまはお元気でお過ごしでしょうか。
私は、波がイマイチなので満足なサーフィンは出来ていませんが、地元での夜釣りは絶好調です。すでに5月中旬からの釣果は、7/23現在イシモチが46匹となり、しかも30cm前後の大型を中心に釣り上げていて、地元の74歳の私の釣りの師匠Aさんの120匹を猛追?しています。

しかし、先日驚愕の大型の魚?が釣れてしまい、度肝を抜かれてしまいました。
その夜は順調に3匹の大中イシモチを釣り、そろそろ上がろうとしていたところ、いきなりガツンと強い当たりがきました。バラさないように慎重にリールを巻いて岸近くまで魚を寄せたところ、『なに???、デカいけど魚ではない!?ヘビ!?大蛇???…』
結局釣り上げたのは、95cmの天然大うなぎでした。子どものころに近所の川でうなぎの穴釣りをした記憶はありますが、その時はお隣のお兄さんがうなぎを1匹釣りましたが、自分は釣れなかったので、うなぎを釣ったのは今回が初めてでした。しかも、いきなり95cm!!!

2日間真水を入れたバケツにうなぎをつけて泥臭さと生臭さを消そうとしたものの、天然うなぎの生命力は相当で、バケツから脱走し、蓋(ふた)をしてもその蓋を押しのけてさらに2度ほど脱走しました。たまたま朝起きて洗面所の近くにうなぎが脱走していることを知らずに歯磨きをしようとした息子は、うなぎと鉢合わせしてしまい、ヘビ~!!!と勘違いしたそうです。脱走したグロテスクなうなぎを見ている奥さまも、『私は食べないからね!!』と厳しいお言葉を発するし、私にとっては踏んだり蹴ったりとなりましたが、悪いことは重なるとはよく言ったものです。
素人が、まな板の倍以上もある大うなぎを捌くのは至難の業です。
You Tubeで何度もうなぎの捌き方を学習して臨んだのですが、脱走した大うなぎを手づかみでバケツに戻した気持ち悪さも心理的に大きく影響して、私は完全にビビって捌いたために大失敗をやらかしてしまったのです。
段ボールを重ねて、その上にまな板を載せました。その頃にはうなぎはすでに死んでいたために暴れなかったのは救いでした(生きていた方が身は柔らかくて捌きやすいそうですが、もしもうなぎが暴れたら自分では絶対に捌けなかったと思います)。
千枚通しをうなぎの頭部から挿して段ボールに突き刺して固定し、キッチンペーパーでうなぎのぬめりを取り除くところまでは順調でした。うなぎ包丁は無いので、出刃包丁で頭部に切り込みを入れて、そこから包丁を入れて一気に尻尾まで捌こうとしましたが、包丁が骨に引っかかって進みません。『おかしいなぁ~???』包丁の研ぎが足りないのかと思い、もう一度研いでも上手く引けません。それでも無理やり包丁を引いた結果、うなぎの多くの身がバラバラになってしまいました。(涙)
『なんか、おかしいなぁ???』もう一度You Tubeをしっかりと見ると、『ありゃりゃ~、やっちまった。向きが90度違うじゃ~ん!!!(涙)』

なんとうなぎを固定する向きを、正解は横向きなのに対して、誤って上に向けてしまったのでした。そりゃ骨が引っかかって包丁が通らないはずです。このため、貴重な天然大うなぎでしたが、バラバラとなり、肉厚どころか肉薄のうなぎとなってしまったのでした。(大粒の涙)
それでも、蒲焼きは炭火で焼かなくては美味しくないだろうと炭おこしにかかりますが、梅雨の真っただ中で、軒下のBBQコンロの中に置いてあった炭は、湿気(しっけ)ていて全然火が付きません。そこで裏技のヘアドライヤーを登場させて、強風を使って一気に火を起こして、何とか湿った炭をいい感じの火力にすることができました。
捌いたうなぎを長い串に刺して、いよいよ炭火で焼くことに。炭も丁度よい火加減で、いい感じにうなぎに焦げ目もつき、タレを塗って試食してみると、ガチッ、身が少ないのに骨が当たって『なんじゃ、この蒲焼きは……?』
近くで奥さまが不安そうな表情で見ていましたが、うなぎの身だけを上手く箸(はし)でほぐして食べると、美味しい本来のうなぎの味になりました。それでも本来の蒲焼きとはほど遠い姿なので、写真は撮りませんでした。
包丁を入れる角度が90度違うだけで、こんなにも骨の多い蒲焼きになるのかと驚くばかりでした。その後、仕方がないので95cmのバラバラになったうなぎの蒲焼きを一人で食べて、途中で奥さまにも無理やり試食させましたが、味は良好との回答でした。ただし、一口以上は食べませんでしたが……(笑)

今回の大うなぎは、もしかしたら汽水域や海に住む『青うなぎ』と言われる幻の高級うなぎだったのかもしれません。一般的に川に住む天然うなぎは泥臭さがあって腹が黄色なのに対して、青うなぎは腹が白く、臭さがなく、高額で取引されているそうです。今回の大うなぎも腹が真っ白で臭さも全くありませんでした。唯一骨だけが……
次回があるとも思えませんが、うなぎは美味しく食べたいので、もしも次に釣れたら、釣りの師匠が捌けるのでお願いすることにします。
とてもではありませんが、いまはトラウマとなっていますので、生きているうなぎを捌く自信は自分にはありません。
皆さまにおかれましては、うなぎは美味しい老舗のうなぎ店で食されることをお勧めいたします。(了)

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