☆加藤のウラナミ『外国人サーファーに羨(うらや)ましがられる日本のある魅力とは?』

☆加藤

☆加藤
会社の創業者兼代表です。 波乗りと海と雪山が大好きなサーファーです。 地球温暖化による悪影響は、アウトドアをフィールドにするサーファーや釣り人、またバックカントリーを楽しむパウダー愛好家にとっても、ここ10年は加速度的に環境が悪化していると思います。 我々は高精細な気象情報・海象情報を提供し、海を安全安心に過ごして頂けるサポート役でしたが、今後はもっと大きなテーマを考えねばならないと強く感じています。 微力ながら、年々悪化している豪雨、暴風、高波浪、洪水、高潮などに対して、事前に予報して災害による被害や事故を少しでも減らせるよう精進して参りたいと思います。 一方、初動負荷トレーニング®の指導提携施設を湘南辻堂と横浜東戸塚で運営していますが、気象と健康とで関わり方は異なるものの、地域住民の幸せづくりに貢献する仕事に変わりはありません。しかも日々会員さまのスマイルを直接見れることで、我々の方が逆に元気を頂ける素敵なお仕事に感謝しかありません。前期高齢者の自分が今もアクティブに活動できるのは初動負荷トレーニング®の賜物です。 個人的には、サーフトリップや雪山のコラムが多くなりますが、素晴らしい自然環境の恵みを享受する喜びを少しでも皆さまにお伝えできればと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

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八甲田山の樹氷

海外のポイントでサーフィンをしていると、外国人のサーファーから日本の冬のある地域の魅力についてとても羨ましがられることがあります。

日本の四季が織りなす美しい景色、色彩豊かで美味しい日本料理、清潔でおもてなしが徹底している宿のホスピタリティー、1000年以上続くエキサイティングなお祭り、京都・奈良を初めとする歴史的な神社仏閣、身体の芯から温まる温泉など、それらを好むサーファーもいるかもしれませんが、答えは、真冬の北海道、本州の山々に降り続けるパウダースノーに恵まれたスキーゲレンデやバックカントリー(BC)のことです。

ニセコアンヌプリ山頂から羊蹄山を望む

ニセコアンヌプリ山頂から羊蹄山を望む

ミック・ファニング、ルーク・イーガン、メイヘム、ジェリー・ロペスなど、私が知っているだけでもそれらのビッグネームが日本のパウダーをスノボで滑るのを楽しみに、毎年のように来日されています。
8月に、インドネシアのテロー諸島で一緒にサーフしたロブ・マチャド氏も、数年前にスノボを始めたばかりだというのに、すでにライディングは上級者並みで、ゲレンデだけでは物足りずBCにハマりかけているそうです。
ある年の2月のインタースタイル開催中の話ですが、ある日本のディストリビューターがエアチケットを払って招いた某シェーパーが開催会場で見当たらないので電話をしたら、すでに北海道のゲレンデにいたそうです。笑笑

日本の冬は、大陸から寒冷な北西寄りの風(季節風)が強く吹き込みますが、大陸と日本の間には日本海が横たわっています。このため、季節風が日本海を吹き続ける間に水蒸気を多く含んだ空気となって、日本海側の標高1000m~2000mの高山に吹き上げられるため大雪を降らせる要因になります。この季節風と日本海と高山との絶妙な位置と関係が、世界最高レベルのパウダースノーを産み出しています。

ノートラックのパウダースノーをグライドする(八甲田山)

ノートラックのパウダースノーをグライドする(八甲田山)

アラスカ、アメリカのロッキー山脈、ヨーロッパのアルプス山脈、ニュージーランドの南島などの世界有数のスキーリゾートでも、真冬の日本のように連日パウダーが降り続けることは稀なようです。氷点下10~20度以下になることはあっても、雪が毎日のように降り続く地域はほとんどないため、スキー場内では人工降雪機を駆使して雪を積もらせているそうですがBCは当然に雪は少ないままです。特に地球温暖化の影響と思われるヨーロッパのアルプス地域の雪不足は、毎年かなり深刻化しているようです。
毎年豪雪による雪下ろしが大変な様子や、ホワイトアウトで道路が通行止めになったこと等は報じられても、そのパウダースノーこそが日本の宝であり、真冬の観光の目玉でもあることは、現地を除けば日本国内ではあまり報道されていないように思います。

ニセコの中心であるヒラフスキーリゾートでは、シンガポールや香港資本によって、新たなホテルや会員制リゾートがオープンし、高級ホテルのリッツカールトンも2020年中には開業するようです。また、ヒラフよりも北側に位置するHANAZONOスキーリゾートでは、香港資本によって『パークハイアットニセコHANAZONOホテル』(100室)と同レジデンス(分譲リゾート100室)の大規模なアコモデーションが新年1月20日にはオープンする予定です。

私がスノーボードにハマって3年目の先のシーズンでは、バックカントリーの世界に少しだけ踏み込みましたが、今シーズンはさらにチャレンジしていきたいと考えています。
パウダースノーやフィルムクラストの夢のようなノートラックのバックカントリーの世界は、まるで誰もサーフしていないスペシャルポイントを独占しているかのようです。

美しいフィルムクラスト(ニセコアンヌプリ)

美しいフィルムクラスト(ニセコアンヌプリ)

世界から多くのサーファー&スノーボーダーが日本のパウダーを求めて来日してゲレンデやBCが混雑してしまう前に、未体験の皆さまにおかれましては、サーフィンのロングライディング以上の感動が味わえて、ワイメア級の壁をドロップして当て込むことも可能なBCの世界を、ぜひ体験されることを心からお勧めします。
ただし、何事も基本が大切です。雪山を楽しむ前に骨折などのアクシデントに見舞われないよう、まずはスノボの初心者用スクールに入ることをお勧めします。

西高東低の気圧配置となって北海道の標高の高い所では雪がしっかりと積もって、一部のゲレンデがオープンし、BCのガイドも始まったそうです。
いよいよ新たな雪山シーズンが始まりましたね~!!(了)

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