☆加藤のウラナミ『VICTORY ROAD』

☆加藤

☆加藤
会社代表であり、波乗りと海が大好きなサーファーです。子どもたちに安全安心な海を残すことと、島国などへ高精細な気象情報を提供することを残る人生のライフワークにしました。サーフトリップネタが多くなりますがお付き合いいただければ幸いです。よろしくお願いします。

2018.10.27 横浜スタジアム NZ vs AUS

写真は、2018年10月27日に横浜日産スタジアムで開催された NZ vs AUS の模様

「ラグビーW杯2019日本大会」は、日本初の決勝トーナメント進出によって、国中を熱く興奮させたばかりか、度重なる台風の襲来と堤防決壊による水害などで被災し、人生最大の苦労や不便を経験している住民に勇気と元気を届けたはずです。

すでに多くのメディアが取り上げているのでご存じの方も多いかと思いますが、ラグビーW杯2019日本大会では、勝者への称賛ばかりでなく、ラガーマンスピリッツやフェアプレイ精神が日本国民を感動させています。

10月13日に岩手県釜石市で開催が予定されていた「カナダ対ナミビア」の試合は、台風19号の上陸・接近によって、W杯開始以来初の試合中止となりました。
カナダは、これまでW杯で1勝することが悲願でしたが、最終戦を戦うことなく、プールBの最下位が決まりました。
しかし、台風19号で被災した釜石市民を少しでも勇気づけようと、翌日にはチーム全員が市内の住宅地の道路に溜まった土砂を取り除く過酷な力仕事に汗を流しました。
その様子を伝えた公式ツイッターには、釜石市民のみならず日本全国から多くの感動と感謝のメッセージが寄せられました。

twitter

一方、カナダの対戦相手だったナミビアも、これまでW杯では一度も勝ったことがありません。ナミビアは、アフリカ大陸の南部に位置し、人口253万人の小国です。
すべての選手が、税理士、教師、肉屋などの職業につきながらラグビーを続けているアマチュアラガーマンです。ワールドカップで1勝することは、チーム・国民の悲願でしたが、カナダ同様にその夢は叶えられませんでした。
それでも大会前にキャンプしていた岩手県宮古市で、中止となった翌日には感謝の気持ちとして多くの子どもたちを含む市民を呼んで、綱引きなどで笑顔の絶えない“感謝の集い”を行ったそうです。

また、10月8日のカナダ対南アフリカ戦では、密集に危険なタックルをして一発退場処分となったカナダのラーセン選手が、試合後に南アフリカのロッカールームを訪れて、「レッドカードとなる行為をしてしまった自分にがっかりしている。謝罪の気持ちを直接伝えたくてやってきました。」と謝ると、危険なタックルをされた南アフリカの選手が笑顔で握手に応じ、ロッカールームは大きな拍手に包まれたそうです。

チームジャパンも、代表入りを果たしながら試合に出られない控えの選手らが、出場選手をサポートするためにタオルや水を補給する役目を黙々とこなしたり、熱い応援への感謝の気持ちとして、試合後のロッカールームを選手全員で掃除しつづけたそうです。「ONE TEAM」の合言葉とともに、ケガも厭(いと)わない勇気ある果敢なタックルや、倒されても倒されても仲間をサポートするためにすぐに立ち上がって守備に加わる献身的な姿勢であったり、15人ではなく31人全員の結束こそがチームジャパンの強さであることが、日ごろ学校や職場でチームワークを大切にしてきた日本人の共感を呼んだことは間違いありません。

惜しくもW杯Best4には残れませんでしたが、チームジャパンの奮闘と活躍に感動した日本の子どもたちが、いずれは世界最強のラガーマンとなって雪辱を図り、「COUNTRY ROAD」の替え歌『VICTORY ROAD』を高らかに歌ってくれることでしょう。
ラグビーW杯2019日本大会が終われば、いよいよ2020東京五輪の開催が間近に迫ってきます。
カノア五十嵐選手を中心に、サーフィンでも日本中に感動をもたらせて、将来を担う子どもたちに夢と希望を授けられることを切に願うばかりです。
がんばれ、ニッポン!!! (了)

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