☆加藤のウラナミ『北国サーファーの情熱と勇気に感動!!』

☆加藤

☆加藤
会社の創業者兼代表です。 波乗りと海と雪山が大好きなサーファーです。 地球温暖化による悪影響は、アウトドアをフィールドにするサーファーや釣り人、またバックカントリーを楽しむパウダー愛好家にとっても、ここ10年は加速度的に環境が悪化していると思います。 我々は高精細な気象情報・海象情報を提供し、海を安全安心に過ごして頂けるサポート役でしたが、今後はもっと大きなテーマを考えねばならないと強く感じています。 微力ながら、年々悪化している豪雨、暴風、高波浪、洪水、高潮などに対して、事前に予報して災害による被害や事故を少しでも減らせるよう精進して参りたいと思います。 一方、初動負荷トレーニング®の指導提携施設を湘南辻堂と横浜東戸塚で運営していますが、気象と健康とで関わり方は異なるものの、地域住民の幸せづくりに貢献する仕事に変わりはありません。しかも日々会員さまのスマイルを直接見れることで、我々の方が逆に元気を頂ける素敵なお仕事に感謝しかありません。前期高齢者の自分が今もアクティブに活動できるのは初動負荷トレーニング®の賜物です。 個人的には、サーフトリップや雪山のコラムが多くなりますが、素晴らしい自然環境の恵みを享受する喜びを少しでも皆さまにお伝えできればと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

名称未設定のデザイン (2)

産卵のために遡上してきた立派な秋ザケがポイント近くで釣れていました。

日本全国の波伝説の会員の皆さま、台風15号スウェルは瞬間的だったし、これほどプアーな波の年は私の48年に及ぶサーフィンライフの中でも初めてです。
渇水のあとの大雨、低温のあとの高温など、必ず自然界は調整が入るのが常なので、今後の台風スウェルに期待しましょう。

さて話は変わりますが、いまや「THE WORLD STORMRIDER GUIDE」(世界のサーフポイントガイド)を参考にしなくても、世界中のサーフポイントがChat GPTを含むネット、衛星(画像)、SNSなどによって調べられる便利な時代になりました。またChat GPTを含めたAIに質問すれば、最善のサーフトリップ先をアドバイスしてくれることも可能になりました。
しかし、いくら波が良くてサーファーが少ないポイントでも、とんでもなくアクセスの悪い場所だったり、サメや盗賊などの危険な要因が常態化していたり、はたまたアラスカやアイスランドのような極寒の地のポイントであったりもします。
また、私が6月に行ったインドネシアの秘島も、うねりが入れば素晴らしいライトの波が割れてサーファーもほとんどいないのですが、我々が行った時にはうねりや波がほとんど無く、最大でも1日に数本のモモ〜腰サイズがMAXで過去最悪のサーフトリップとなってしまいました。(涙)
その上に私は酷いギックリ腰を発症してしまい、車椅子で一人緊急帰国となってしまったことは先のウラナミでお伝えした通りです。(大粒の涙)
あれから二ヶ月が経過し、腰の調子もかなり回復したので、友人の勧めもあってリハビリサーフィンを兼ねて日本の北国にサーフトリップすることにしました。

北国の空港

北国の空港

手前味噌にはなりますが波伝説の影響は決して少なくないので、大変申し訳ありませんがサーフポイントの場所や写真は一切出すことを控えさせていただきます。
この場でお伝えできるのは、真夏であるのにフルスーツの着用、場所によってはブーツが必要なほど低い水温だったくらいですが、今回は日本中がスモールサイズだった中で、頭前後サイズの素晴らしい波に恵まれ、先のインドネシア秘島でのストレスを多少は解消することができたのでした。

今から20年くらい前の七里ガ浜に弊社のオフィスがあった時代に遡りますが、知人がその北国に住むサーファーを連れて来たことがありました。石材店を営むそのサーファーは、今はサーフィンをしていないことが今回判明しましたが、その時は鎌倉の海水の温かさに感動していました。
彼曰く、北国のサーフィンで寂しいことは、自分以外にサーファーがほとんどいないので、どんなに波が良くても、どんなに良いライディングをしても、その感動を分かち合えるサーファーがいないことだと。サーファーではない奥さまに「今日の波は最高に良かったよ~!!」と言っても、「それは良かったね」と軽くあしらわれるだけで、とても寂しいんだよと力説されていました。(笑)
今回のトリップ中に東京や大阪では40℃近い猛暑日が続いた時でも、その地の最高気温は20℃台前半で、部屋のエアコンを利用した日は一日も無く、夜に食事に出かけたときも短パン・Tシャツでは寒過ぎでした。ロンTの上に長袖シャツ、その上に薄手のジャケット、下はGパン、裸足でのサンダルも厳しく、靴下着用のスニーカーでないと風邪をひいてしまうほどの涼しさ(寒さ?)でした。
本州でも標高の高い避暑地に行けば、そんな快適な気候に恵まれるとは思いますが、飛行機で気軽に行ける国内において猛暑日とは全く関係のない過ごしやすい避暑地があることを、もっと宣伝して観光客をお呼びしても良いのではと思ったほどでした。
今回はたまたま低気圧が通過した影響もあり、毎日楽しめる波に恵まれて充実したサーフトリップとなったのですが、本来この時期は沖を台風や低気圧が通過する以外はプアーなコンディションが続くのだそうです。そういう意味でもとても有意義なサーフトリップとなりました。

トリップ中に強いて辛かったことと言えば、半端ない距離の移動でした。
この地に住むサーファーは車で50〜100kmの移動は日常的で、場所によっては300kmを超える距離を一般道や無料の高速道路(部分開通のため)を使って4~5時間かけて移動することもあるそうです。

我々もサイズのある波を求めて5時間走りましたが、湘南から5時間走れば、西は大阪、北は仙台くらいまで走れるので、その移動先がいかに遠いのかがお分かりいただけると思います。しかも、一般道に信号機はほとんどなく、交通量もとても少ないので、快適なドライブのはずなんですが…本当にマジで遠かったです。(笑笑)
それでも今回色々とお世話になった方は、その長距離移動を一人で運転してWave Huntingするそうです。平均すると週に3回くらいは波乗りしているそうですが、毎月のサーフィンに使うガソリン代は3万円前後にもなるそうです。

主に私は鎌倉七里ガ浜を中心にサーフィンしていますが、家からポイントまで歩いて行けなくもなく、伊豆でも外房でも大体2時間あれば車で行ける環境はとても恵まれていると痛感しました。

しかも、この地では比較的波の良い冬季の海水温は、ほぼ氷水に近い3〜5℃になるそうです!!! もちろんモジモジ君のようにドライスーツに身を包んでのサーフィンになりますが、海から上がった際の着替えもハイルーフのハイエースなどの車の中でないと、外気温が氷点下10~15度前後になることもあるそうなので低体温症になりかねない厳しさなのだそうです。

真冬にブーツを履いてもグローブはほぼ付けない湘南サーファーにとっては、もう異次元というか、極限のサーフィンと言っても良いと思います。
案内してくださった方からは、「加藤さんがこちらに住んで良い波を見たら、必ず海に入るはずですよ~」と言われましたが、実際にその場を体験してみないことには理解することができません。というか無理です。(笑)

今年2月に、北海道の暖流の影響がある日本海側で、勇気を振り絞ってスノー&サーフィン(午前中スノーボードし、午後からサーフィンすること)した際でも、水温は10度強はあったと思います。
これまでの半世紀近いサーフィンライフの中で10℃以下の海水温でサーフィンした記憶はほとんどありません。もしかしたら40年以上前の真冬に入った千葉大原の水温は10℃を切っていたかもしれません。その時はパドルアウトしたものの海水に付けた手が猛烈に痛くて、1~2本乗っただけで速攻で海から上がらされたのでした。(涙)
かつてサンフランシスコのスティーマーレーンに行った時も、事前に冷水海でサーフィンする厳しさにビビって2mmのドライスーツを作りましたが、3月だったのですでに厳冬期を脱していたためか、水温は10℃以上はあったと思います。野生のトドやアザラシには驚かされましたが、水温がそれほど冷たかった印象は残っていません。

サーフポイント近くの漁港では立派な秋鮭が釣れていました

サーフポイント近くの漁港では立派な秋鮭が釣れていました

今年の初冬に再び北国に飛んで波乗りするかは未定ですが、車でスノーボードに行く際にドライスーツなどサーフィンのエクイップメントを積んでいく可能性はあります。それでもビビりな私は色々な言い訳を並べてチェックするだけになるかもしれません。

氷水(こおりみず)感覚の3〜5℃の海に入って波乗りを楽しむ北国サーファーには、同じサーフィンを愛好する者の一人として、その波乗りへの情熱と勇気に心から敬意と称賛を送りたいと思います。本当に皆さまサーフィンを心から愛していらっしゃるのですね。誠に素晴らしいです!!!

今回お世話になりました北国サーファーの皆さま、これからもお身体を大切に末永くサーフィンライフをエンジョイされてください。感動をありがとうございました。(了)

PS. 今回の長時間のドライブ中に、対向車の大型トレーラーがカーブを曲がり切れずに中央車線を大幅にはみ出してきてヒヤッとしたことがありました。おそらくトレーラーの運転手がボーっとしていたのだと思いますが、私が運転する車があと2秒早くカーブに差し掛かっていたら、正面衝突して我々はこの世にいなかったかもしれません。その後に友人と話して、1500円弱の高速代をケチったがゆえに生涯を閉じるのは誠に情けないので、次回からは交通事故が比較的少ない高速道路をなるべく使おうということになりました。北国の物流は大型トレーラーが支えてくれていますが、たまに大事故を起こしていますし、高速道路は急カーブが少ないのと厳冬期には一般道に比べて除雪がされていますので事故を起こすリスクは少ないはずです。
また、事故は予想できないから事故になるものなので基本的にスピードを抑えた安全運転が重要だと思います。皆さまの交通安全を心からお祈りいたします。

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