☆加藤のウラナミ『ディスカバリーインドネシア』

☆加藤

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会社代表であり、波乗りと海が大好きなサーファーです。子どもたちに安全安心な海を残すことと、島国などへ高精細な気象情報を提供することを残る人生のライフワークにしました。サーフトリップネタが多くなりますがお付き合いいただければ幸いです。よろしくお願いします。

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誰もいないメンタワイのグリーンブッシュポイント

皆さま、元気にサーフィンをされていますか? また、台風1号スウェルはどうでしたか?

スノーサーファーの方はザラメを狙ったスノーボードを楽しんでいますか?

このウラナミを書いているのは4月9日なので、掲載日に比べるとかなり前になります。
その理由は、翌4月10日から久しぶりにディスカバリーインドネシアに旅立つためです。

日本政府は4月1日から、指定された国から帰国する日本人に対しては、帰国後のホテル・自宅での隔離をすべて解除しました。

インドネシアも指定国に入りましたが、まだ日本出発前48時間以内と帰国直前にPCR検査による陰性証明は求められます。(いずれも有料)
それでも隔離が無くなったことはかなり嬉しい限りです。特に私の場合は……???

というのは、今だからこそウラナミで書けることなのですが、昨年6月中旬にアフターコロナを見据えて私はメンタワイに視察に行ってきました。

メンタワイのポイントはどこも空いていて波もまずまず良かったので、コロナが落ち着いてくれさえすれば、日本人サーファーを現地も喜んで引き受け入れてくれる状況を確認することができました。

楽しめたロキシーでのカットバック。この時は、まだデルタ株の感染が急拡大していることなど全く知らず...

楽しめたロキシーでのカットバック。この時は、まだデルタ株の感染が急拡大していることなど全く知らず…

しかし、まさかの出来事が発生したのです。現地滞在中に、コロナウィルスのデルタ変異株がインドネシア中に蔓延してしまい、病院は患者で溢れて機能不全となる深刻なパンデミックに見舞われてしまったのです。

そして、最悪なことにパダンから帰りのジャカルタへのガルーダの国内線に乗るには、急きょワクチン接種証明書の提示が必要となったのでした。
日本を発つときにはそんな規制は無かったし、その時はワクチン接種を打っておらず、もちろん証明書もありませんでした。
当時の日本のワクチン接種状況は欧米に比べて遅れていて、ようやく医療従事者と高齢者から接種が進められていたくらいでした。
空港の検疫担当者に、パダンから搭乗してもジャカルタ空港でトランジットして日本(羽田)に戻るだけであり、ジャカルタ空港からは1歩も街に出ることはないので搭乗を認めて欲しいと懇願しても、答えはNOの一点張りでした…..

検疫官と交渉して困っている私らをウロウロしながら見守っていたオジサンは、実は後で分かったことですが空港の責任者だったらしく、インドネシア政府から派遣された検疫責任者のおばちゃんにも掛け合ってくれたのですが、最終的にはワクチン証明書がないとNOの一点張りでした。(涙)

結果的にその日に搭乗するはずの飛行機には乗れず、仕方がないので一旦ホテルに戻ることにしました。
ホテルでは、パダン市内の病院で有料でワクチン接種を打ってワクチン証明書をもらえる情報もつかみましたが、その製造元は中国製でした。欧米や日本では不承認のものです。副反応が心配なのでそれは見合わせることにしました。

結局知人の1人が、パダンに近いメダンにある日本領事館と連絡を取って我々の窮状を訴えたところ、そのころバリ島でも帰国できない日本人が1000人以上にもなって大問題となり、日本大使館が動いてインドネシア政府に交渉して帰国する日本人はワクチン接種証明書なしでも帰国できる特別措置を講じてくれていたので、その事実をもとに日本領事自らがパダン空港の検疫責任者と電話交渉してくださり、そのお陰で翌日のジャカルタへの便に何とか搭乗できることができたのでした。
結果的に、我々が乗ったガルーダインドネシア航空機が日本への最終便となり、首の皮一枚ギリギリで帰国することができたのでした。

そんなトラウマから1年も経過していないのに、再びインドネシアに飛ぶことには少し躊躇しましたが、今回は某旅行代理店社長と新しいサーフキャンプの視察に行くのが目的なのです。
まだあまり詳しくは書けないのですが、そのサーフキャンプが調子良ければ、また行き帰りの飛行機やアクセスなどに問題が無ければ、近日中に皆さまにご紹介しますのでもうしばらくお待ちください。

ということで、今年最初のインドネシアトリップは不確定要素が多いのですが、ディスカバリー(冒険)旅行はいつもそんなものです。

波伝説ユーザーの皆さまに、何か有意義な発見・お知らせができれば幸いです。
久しぶりに飲む“Bintan Beer”が、いつものように美味しいことを心から祈るばかりです。(了)

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