唐澤予報士のウラナミ『母への懺悔』

唐澤予報士

唐澤予報士
唐澤予報士:1991年、沖縄でサーフィンを始める。(スノーボードも開始)  1993年、初めてフルマラソンを完走。1999年、気象予報士資格を取得し登録。現在に至り、一児(娘)の父です。

8月の終わりになり、ここ湘南では小雨が続き、肌寒い北風が吹き、夏の終わりを感じられるようになり、初秋を越えて晩秋の香りさえしています。あー、夏が過ぎ去っていく! といった感じです。あれほどうるさかった蝉の鳴き声も聞こえなくなってしまいました。

自宅とサーフレジェンドのオフィスの間には、大きな公園があり、今年の夏は娘を連れてこの公園に何度も遊びに行っていました。水遊びなどもしつつ、木陰に行くと、そこには大きな声で鳴きまくる黒くて大きな蝉。童心に帰り、この蝉を捕まえようと思ったのですが、いざ手を伸ばしてみると小さな恐怖心。あんなに子供のころは平気だった虫取りが、大人になるとできなくなっていました。

ということで、この夏に祖母と父の法要で帰省する際に、どうしても母親に謝らなければいけないなーと思ったのでした。それは、この蝉についてです。上記したように、自分が子供のころは虫取りが平気だったどころか、夏の一番の楽しみでした。一番の獲物はクワガタ(地元が北海道なのでカブトムシはいませんでした)ですが、二番目は蝉。しかも、捕まえてくるのは、成虫ではなく、土から出てきて脱皮をする寸前の幼虫です。近くに割と大きな神社があり、地中から木に登って脱皮をする寸前の蝉の幼虫を一夏で何十匹も捕まえていました。なぜか子供のころは変な勘というものがあり、土から出てくる寸前の幼虫のありかがわかるのでした。この捕ってきた蝉の幼虫を居間のカーテンにつるしておくのです。そうすると、蝉は木の代わりにカーテンにくっついて脱皮して成虫になるのです。ということは、前日に捕った蝉が翌日の朝には脱皮して成虫となり、家の中を飛びまくっているのです。子供のころは、これが非常に楽しかったのですが、大人になって思い出してみると少しゾッとします。当時、母親は非常に嫌な思いをしていたのだろうなと思ったのです。

上記の件を、先日帰省した際に母に聞いたところ、やっぱり非常に嫌だったそうです。朝になったら家の中で蝉が鳴いているは飛んでいるはで、非常に怖かったそうです。その場で母に謝ったのですが、この場を借りても母に謝罪したいと思います。
これが今年の夏の思い出です。

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