服部予報士のウラナミ『より早く、より美しく。』

服部予報士

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服部予報士 サーフレジェンド所属気象予報士、防災士。 小学校の理科の授業で天気に興味を持ち、大学は海洋気象を専攻。 TV・ラジオでの気象解説や、古民家イタリアレストランの店長などの経験を持つ。 「天気と海、旬の食材と話題を通して季節の移ろいを感じられる」ことを ライフワークとして、メッセージを伝えてゆきたいと思います。

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当サイトやテレビの天気予報でもお馴染みの「気象衛星ひまわり」ですが、先日、気象庁のサイトに次期8号から届いた画像や動画のサンプルが配信されました。

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ひまわりから見える地球全体の画像で、左がひまわり7号、右がひまわり8号の可視合成カラー画像です。

実は、今回投入されるひまわり8号は、最先端の観測技術を使っていて、国際的にも注目されています。

例えば、観測する目(バンド)が増えることで、いままで白黒画像だったのがカラーで作成することができたり、画像の解像度があがることで、雲の様子が、これまで以上に綺麗に見られるようになります。黄砂や火山の噴煙も、かなり綺麗に確認できるようになりました。

また、短い時間間隔で観測できることで、雲の移動や発達、衰弱が細かく見られるようになり、例えば積雲(ゲリラ豪雨を起こすような雲)の急発達を観測する事も出来るようになります。

 
こちらは2015年の台風4号の観測例で、気象庁のHPでは動画で配信されています。

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台風の周囲で積乱雲が発達している様子や、台風の目の中で雲が渦を巻いている様子が、はっきりと確認できます。

次に、関東地方を撮影した画像で、左がひまわり7号(解像度1km)で右がひまわり8号(解像度500m)です。

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ひまわり8号は、雲や海岸線がはっきりと見えていますね。

このように、世界に誇る技術によって、予測精度の向上も期待できそうです。
当然、防災に役立てられることにもなるでしょうから、早い運用開始が待たれますが、予定では今年の7月に、現在の7号から引き継いで、運用が始まる予定とのことです。

※画像は、すべて気象庁提供。

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