20年前くらいでしょうか。
塩田剛三さんという身長154cm、体重46kgと小柄な体格のおじいちゃんが合気道をしている映像がテレビで流れました。

漫画『グラップラー刃牙』に登場する柔術家・渋川剛気のモデルとなった人物として知られる方です。

ケネディー大統領のSPを倒していく映像や、黒帯をつけた、がたいの良い弟子のような人たちがバタバタ倒されていく映像です。今でもYouTubeなどで見れます。

演技入ってそうだな〜とか思いつつ、でも本当っぽいとか思いながら、当時はこんなのできたら漫画の世界だななんて思っていました。ドラゴンボール全盛期の時代だったので、「気」でも使っているような…？目には見えない速さでパンチを数発当てている？的な印象を持ったのを覚えています。

当時は、お金と時間の問題で最寄り駅の道場に通うのをすんなり断念し、サーフィンにどハマりしましたが、あの時、合気道の道へ進んでいたら、今ではチョンと触れたらバタバタ倒していくような達人になっていたのか…？(笑)

そして20年の時を経て、ずっと心の片隅にあった合気道に子供2人と入会し2年半が経ちます。そして、道場はたまたま塩田剛三さんが作った流派の道場だったのです。

各地に散らばっている塩田剛三さんの数名の内弟子さん(巷では達人と呼ばれる方々)がいます。その中の数名の方のセミナーを受けたことがあるのですが、投げられても受け身が取りやすいし、痛みを感じずに身動きが取れなくなる、または、軽く締められただけで立っていられないといった不思議体験が印象的でした。

チョンチョン触りながら相手の重心をコントロールし、動きを支配してしまう動きは、まさにテレビで見たあれでした。演技ではありませんでした。

超能力でもやらせでもなく、人体の構造を理解することで成り立ち、不思議なのに説明されるとなるほど感がすごい武道であることが分かりました。また、他の武道や格闘技とは違い相手を痛めつけず、相手の動きを尊重するので争うことがないのも特徴です。

ちなみに、ある時、達人の一人が…

「地面から足裏に力を受け、背筋に通して手先から力を軽く出すだけ…」的な発言をサラッとしていましたが、それに関しては未知過ぎてよく分かっておりません。

そして、私が通う道場。
先生は、大手IT企業を脱サラして合気道の指導者として、鎌倉と東京に道場を持ち、年に数回ペースで合気道普及と自身の鍛錬のため、海外の道場に出向きます。そろそろ世界7大陸制覇する勢い!？
昼間はITのコンサル業をしながらメインは合気道の先生です。

そして、サーファーでもあるため、先日はアメリカ修行の合間にカリフォルニアでサーフィンしているのをYouTubeで上げていました。
最高過ぎる！

人生の活力がある人は、こういう濃い人生が歩めるんだなとつくづく思わせられます。

道場には、多種多様な生徒がいます。アメリカ海軍の人もいれば、東京大学出身の合気道が上手いインドネシアの方もいます。うまくバラけたな〜くらい業種も違い、聞くと、お〜！(尊敬の眼差し)となるような方が多かったります。

また、最近入会された合気道経験者の女子高生、実にカッコいいです！動きが違う！遊びたい年頃であろうに、日曜の昼や放課後に汗を流しているのを見るとカッコいいなと思います。

なお、自分の子供らには、経験豊かなかっこいい人達と交流してもらい、稽古を通して精神・肉体を鍛えつつも、道場長のように海外を見られるような人生を歩んでくれたらと勝手ながら思いを馳せている次第です。

最後に…
真冬でも滝のように汗をかけるし(私だけかも)、波乗り同様に数時間ですが時間を忘れられて最高ですよ〜(余裕がないだけかな？笑)

鎌倉道場はやたら日焼けした子供が多い