ナッカルビのウラナミ『Googleが本気でイルカ語を学習させた話』

ナッカルビ

ナッカルビ
湘南生まれ、湘南育ち。 夏になると家族と海水浴に行き、ボディボードで少し遊ぶくらい。そんな自分が縁あってサーフレジェンドに入社し、先輩に連れられて初めてSUPに挑戦……したものの、見事に挫折ww 今は仕事と家族優先の毎日ですが、いつかまた海で何かに挑戦できたらいいな…… 家では娘2人の父として奮闘中。よろしくお願いします!

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こんにちは、ナッカルビです。

ChatGPT などの AI の根底にあるのは、「この流れなら、次に来る言葉はたぶんこれ」を当てる仕組みです。
乱暴に言えば、それを一つずつ延々と繰り返しているだけ……人間のように意味で考えているわけではない。
それなのに、あんなにも人間と AI で話が通じてしまうのが、本当に不思議で仕方ありません。

いま、その「当てる」仕組みがイルカの声にも向けられています。

Gemini の「イルカ語版」

Google が発表した「DolphinGemma」。この「Gemma」は、Google Gemini と同じ技術で作った軽量の言語モデルです。
つまり、 ChatGPT や Gemini のような AI のイルカ版。といっても翻訳機ではなく、声の並びを学習するモデルです。

言語モデルとは:大量の文章から言葉の使い方や知識のパターンを学習し、文章の続きを予測する仕組みで、AI の「頭脳」にあたる部分です。

やっていることも同じで、クリック音やホイッスルといったイルカの声を細かい単位に分解し、「この並びなら、次に来る音はたぶんこれ」と当てさせる。冒頭の”次の言葉を当てる”を、人間の文章ではなくイルカの声でやっているわけです。

しかもこのモデル、スマホで動くくらい軽いんです。研究者が現場で使うスマホで動かせる設計だそうで、普段使っている端末がイルカの声を処理するって、ちょっと未来感がありますよね。

参考:DolphinGemma: How Google AI is helping decode dolphin communication(Google公式ブログ)

なぜ、イルカだったのか

動物の声(音)なら何でもよさそうなのに、どうしてイルカだったのか。大きな理由の一つは、イルカには極めて優れた学習データがあったからです。

学習データを提供したのは、1985年からタイセイヨウマダライルカを追い続けている研究団体 Wild Dolphin Project。蓄積された水中映像と音声は40年以上にのぼります。

すごいのは量だけではなく、「その音のとき、何が起きていたか」が一緒に記録されていることです。
音には、母子がはぐれたときに呼び合う、名前のような役割の「シグネチャーホイッスル」、喧嘩のときに出る破裂音のような「スクォーク」、求愛やサメを追い払うときの「バズ」などがあります。

つまり、人間の会話にその状況を表すタグが付いているようなもの。このような優れたデータがあるからこそ、音のパターンがどんな場面と結びつくのかを推測できるわけです。

聞くだけじゃなく、話しかける

DolphinGemma 以外にも研究チームは「CHAT」というシステムで、イルカに話しかける実験も並行して進めています。海藻やスカーフなど、イルカが気に入って遊ぶ物に人工的なホイッスル(音)を結びつけ、イルカがその音を真似したら、その物を渡す。うまくいけば、イルカのほうから「あれが欲しい」とリクエストしてくることになります。

DolphinGemma 自体は当初2025年夏の公開が予定されていましたが、執筆時点でもまだ開発中。公開後は、ハンドウイルカなど他の種への応用も想定されているそうです。

参考:DolphinGemma(Google DeepMind公式)

まとめ

動物と話せるお医者さんの物語『ドリトル先生』。あの空想世界が、いよいよ現実になるのかも?
次は、ぜひペット用の犬語版や猫語版も作ってほしい。ただ、翻訳された第一声がペットから飼い主への苦情だった、なんてこともあるのかもw

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とはいえ、まず話したいのは海のイルカです。波待ち中に沖で跳ねている彼らは、たぶん私たちの誰よりも波を知っているはず……話せるようになった暁には、波情報リポーターとしてスカウトできるかもしれません。

では、次回もよろしくお願いします。

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