こんにちは、ナッカルビです。
皆さんは「7番目の大陸:ジーランディア」という名前を聞いたことがありますか?
実はこれ、ニュージーランド付近に沈んでいる、遠い昔に失われた大陸の名前なんです。
いわば、幻の「ムー大陸」のようなものですが、「ジーランディア」の実在は科学的に証明されています。
ジーランディアは、比較的最近になって認識された大陸で、約500万平方キロメートルもの広さを持っています。
しかし、その大部分は海中に沈んでいて、ごく一部がニュージーランドの島々として、海面から出ているに過ぎません。
「えっ、それなら島じゃん。大陸と言えるの?」という疑問が湧いてくるかもしれませんね。一応補足しておきますと……
ジーランディアの研究者である地質学者ニック・モーティマー氏によると、
・はっきりとした境界線を持つ
・100万平方キロメートル以上の広さがある
・周囲の海洋地殻の上にあり、その海洋地殻よりも厚い大陸地殻を持つ
という大陸と定義できる条件を満たしており、ジーランディアも大陸として考えられるとのこと。
そして、長年にわたる探査と調査の末、やっとジーランディアの全貌が見えてきました。
オーストラリアの約半分の大きさであるとされています。
この大陸が大きな注目を集める理由は、ジーランディアが超大陸パズルを解くための欠けたピースだったからです。
地球の歴史を遡ると、約3億年前、現在知られている大陸はすべて一つの超大陸「パンゲア」を形成していました。
この巨大な大陸は約2億年前に、北方の「ローラシア」と南方の「ゴンドワナ」の二つの大陸に分裂し始めました。
ゴンドワナはさらに細分化し、現在の南半球を形成する大陸群に分かれました。
この過程で、現在のアフリカ、南アメリカ、インド、オーストラリア、そして南極大陸が形成されました。
約8500万年前から、ジーランディアはオーストラリア大陸と南極大陸から分離し始めたと考えられています。
ジーランディアが分裂した後、さらに地殻の動きにより、現在の位置へと移動し、大部分が水面下に沈む形となりました。
この一連の動きが、今日私たちが見るニュージーランドの島々を形成したということのようです。
ジーランディアの物語は、私たちに過去への探求心と、世界にはまだまだ驚きがあふれていることを教えてくれます。
長い年月があれば、大陸規模でも沈没することがあるのだと、改めて自然のスケールの大きさを感じてしまいました。
ちなみに、この大陸はマオリ語で「マウイの丘、谷、平原」を意味する「テ・リウ・ア・マウイ」とも呼ばれるそうです。
こういう先住民の言葉での表現って、個人的に結構好きなんですよね。では、次回もよろしくお願いします。