米山予報士のウラナミ『新年早々に去年の話』

米山予報士

米山予報士
米山予報士/大学を8年で卒業。その間、勉強などせず、山と海で遊ぶか家に引きこもっていました。当然、就職などまともにできるはずがなく、社会人経験もゼロ。なのに30歳になってしまいました。ただ、山のおかげで天気図に興味をもち、サーフィンをやっていたから気象予報士になれたと思います。サーフィンと気象、波情報の業務を精一杯頑張りたいです。

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明けましておめでとうございます。

去年の夏~秋は湘南でも珍しいくらいにずっと波があり、特に7月は1日から28日まで腰以上のサイズが続きました。

台風の当たり年でしたが、振り返ってみると発生数は平年並みの27個でした。ただし、発生した位置が過去で最も東に位置し、台風として勢力を維持した日数も今までで最も長く、日本に接近した数が多かったのが要因ではないかと思います。
台風のうねりで気になるのは、いつ上がり始め、MAXサイズはどれくらいになるのか、などだと思いますが、2015年の台風による波を記録したものを調べると、台風のうねりが入る前に高気圧や前線の間接的な影響で波が立ち、その後、台風のうねりが加わることが多かったです。特に千葉以西の東向きの場所では東寄りのうねり・風波が反応したあと、台風による南寄りのうねりが反応していました。

ということで、台風によるうねりの上がり始めを知るには南向きの場所のサイズ変化が重要だと思い、湘南・鵠沼が腹以上になり、頭になるまでの軌跡を調べてみました。

 

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A・B領域は本土に台風のうねりが届き始める目安の領域です。北緯20度線の延長線にも範囲が定められています。

腹サイズになったときはA・B領域に入る1日前後であることが多く、やはり目安にするには良いのではないかと思います。ただし、混じり始めるくらいのほうがベターかもしれないです。腹だと台風?みたいな時も多いですし・・・。また、そこから頭サイズになるまでには時間がかかっています。意外と上がり始めてからはサイズを維持、もしくはじわじわサイズアップする台風のほうが多かったようです。東からくる台風が多く、台風の最も強い暴風と進行方向がイマイチ合ってなかったのもあると思います。そのおかげで波が続いたわりにはクローズする時が少なかったともいえますが・・・。

ちなみに当たり前ですが、MAXサイズは再接近の前後で、通過してからの時も多いので低気圧と似ている気がしますが、進行方向と暴風の方向が同じだと、かなり前から反応しているかもです。浜厚真なんかは早くから波が上がる時もありました。

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2016年は夏までにエルニーニョ現象が平常に戻ると予測されているので、2015年のような当たり年になるかは分かりませんが、波が続いてくれることを祈りたいですね~。
もっと詳しく分析して、より波を当てられるように精進致しますので、今年もよろしくお願いします!
 

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