皆さん、こんにちは。
2022年台風4号のうねりはどうでしたか?湘南では最大でも腹オーバーくらいで、サイズとしてはやや物足りなかったのですが、温帯低気圧に変わり、東海上をウロウロしていた時は、思わぬサイズアップがありました。
今回は、台風4号が沖縄を通過し、東シナ海に進んだ時にうねりが入り始めましたが、うねりが入り始めるタイミングは磯ノ浦と湘南が同時くらいでした。
台風のうねりの周期をアニメーションで見ると、西から徐々に入っていましたし、東シナ海からの距離では西日本のほうが近いので、普通に考えると西からサイズアップしそうなのですが、台風はたまにこういうことが起こります。
うねりの届き方が毎回違うので予想を難しくさせます。
一つの要因としては、熱帯低気圧(台風)は、西から東へ進む温帯低気圧と違い、東西南北に進路を自由に変えるため、うねりの届き方が毎回違うのだと思います。
温帯低気圧と熱帯低気圧(台風)の違い
温帯低気圧と熱帯低気圧(台風)の違いを説明すると、一般的に低気圧というと温帯低気圧のことを指し、この低気圧は暖気と寒気によって作られ、その境目に前線ができます。
暖気と寒気の差が激しいほど発達し、暖気と寒気がぶつかる上空には偏西風(ジェット気流)が吹いているので、この風に運ばれ温帯低気圧は西から東へ進みます。
一方、熱帯低気圧(台風)は、暖気のみによって作られています。海水温が26℃以上のところで発生し、28℃以上で発達する指標になります。
そのため、フィリピンの東海上や南シナ海など熱帯で発生することが多いです。
熱帯低気圧(台風)は上空の風に流され移動し、一般的には太平洋高気圧の縁を進み、偏西風帯まで北上すると西から東へ進み、寒気が入って温帯低気圧に変わります。
また、上空の風が弱いときには、地球の自転が作用し、北に進む傾向があります。
夏は偏西風帯が高緯度に移動するので、高気圧や温帯低気圧、他の台風に影響されて複雑な動きをすることが多く、迷走することも多いです。
東シナ海に進む台風も、東シナ海に到達するまでに一つとして同じ進路がないので、うねりの届き方が毎回違うパターンになる可能性があります。
東シナ海を北西に進む台風と北~北東に進む台風
そこで、狭い範囲にはなりますが、東シナ海の中の進路でうねりの届き方に違いがあるのかを調べてみました。
東シナ海を進む台風にはおおまかに北西に進む台風と北〜北東に進む台風があります。
まず今回の2022年台風4号は東シナ海で北〜北東に進路を変えました。
最初のほうにも書いたのですが、うねりが入り始めるタイミングが磯ノ浦と湘南が同時くらいでした。サイズもどちらも最大で腹オーバーくらいで西・東日本の差が少なかったです。
また、東シナ海で進路を北〜北東に変えた2016年台風18号も磯ノ浦と湘南の最大サイズが胸と同じくらいでした。
東シナ海を北西に進む台風は2018年台風10号がありました。
この時は、西日本のほうが反応が良く、磯ノ浦の最大サイズが頭で、湘南は胸くらいでした。
東シナ海を北西に進む台風は日本から遠ざかるので、東日本だと距離が離れすぎる場合もあるのではないかと思います。
ただし、南西うねりのやっかいなところは、突然のサイズアップがあり、もううねりが終わったかなというタイミングで思わぬサイズアップがあることです。
2018年の台風22号は東シナ海より緯度の低い南シナ海を北西に進み、大陸へ進んだのですが、湘南では大陸に上陸した時にダブルくらいのうねりが届いたことがありました。
発達した台風の場合は遙か遠くからうねりが届くことがあるので注意は必要です。
湘南では南西うねりは波質が良くなることが多いので、台風から届いてくれれば大きいサイズの良い波に乗れる可能性が高まります。
上記のように、毎回パターンが違うのが台風なのですが、なんとか傾向をつかめればと思います。