きよひろのウラナミ「ドイツ環境学び旅⑥」お金をもらって研修参加?

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「ドイツ環境学び旅」では、セブンイレブン記念財団の「環境NPOリーダー海外研修」で環境先進国ドイツを訪問させていただいた10日間の研修の様子を連載でお届けしています。

私が高校3年生の進路希望を決めるとき、大学進学を希望し経済学部を選びました。そもそも何で大学に行こうと思ったのか?なぜ、経済学部を選んだのか?

それは単に就職に有利だと思ったからです(笑)。正直、そのときは将来どういった職業に就こうとか、そのためにどの科目の勉強をしておこうなんて全然考えていませんでした。

そんな私だったので、大学での勉学には身が入らず就職も苦労しました。サーフィンは最高に満喫できたキャンパスライフだったんですけどね(笑)

社会のことをほとんど知らない高校3年生のときに将来の仕事を決めるなんて難しいですよね。中学生や高校生のときに将来の仕事をゆっくり考える機会があれば、「きっと、もっと違った人生に・・・」なんて考えている方、たくさんいるのではないでしょうか?

実はドイツでは、社会に出る前の青年向けに実施されているユニークな「ボランティア研修制度」があるんです。

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今回はドイツのヘッセン州環境ボランティア研修制度運営事務局を訪問し、職員のマーガレットさんに講義していただきました。

「ボランティア研修制度」は16歳から26歳までを対象としている国の制度で、毎年1,800人の青年たちが森林管理や環境教育など環境保護に関するあらゆる分野で1年間の研修を行っています。なんと、その間、研修参加者には国と州から研修費が支払われるんです。

普通、研修を受けるなら参加者が研修費を払いますよね。でも、この制度は参加者が研修中の生活費や交通費等の研修費をもらえます。これによって生活が保障されるので若者たちは社会に出る前にボランティアをしながら、じっくり自分の将来について考えることができるのです。

青年たちの研修受け入れ先は、州内の環境保全型農業の実践農家や環境NPO。研修内容は研修受け入れ先の特色が生かされたものとなっています。

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例えば、ビオトープとしての価値が優れているブドウ畑での下草刈りや、森林の調査、間伐、環境教育、太陽熱温水装置の普及、カエルが車にひかれないように保護柵を設けるといった動植物の保護活動などです。

お金をもらいながらこんな多様な研修を受けられるなんて羨ましいですね!

次回のウラナミでは、1年間の研修を通じて青少年たちの意識や行動がどう変わったのか、実際に研修参加者にインタビューした内容をご紹介したいと思います。

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