岡野予報士のウラナミ『台風21号と千葉の波』

岡野予報士

岡野予報士
サーフィンを初めて、天気図などに興味を持ち、気象予報士資格を取得。その後、バリへ移住しサーフィンスクールで3年程就労しました。波伝説の予報士として、波情報はもちろんワクワクするような情報も提供させていただければと思っています。どうぞよろしくお願いします。

台風21号 進路図 

今回は、10月23日(月)の朝に千葉を通過した台風21号について検証してみました。
下記は、台風21号の進路と千葉の波の状況です。

ポイントは志田下で検証しました。
志田下は東向きのビーチになり、北東~東うねりに敏感で、北東風を受けやすく、太東埼があるので南風をかわしやすいです。

結果からいうと反応したのは、22日(日)と23日(月)の2日間になります。

【10月の16日(月)に発生し、21日まで】

(実況天気図16日9時)

(実況天気図16日9時)

(実況天気図20日9時)

(実況天気図20日9時)

主に南海上に停滞した秋雨前線や前線上の低気圧に吹き込む北東寄りの風によるもので、吹続(すいぞく)時間が長く、十分なサイズが続きました。
前線に近い千葉の方が茨城よりもサイズがありました。志田下などの東向きの海岸ではジャンクやクローズでしたが、風を受けづらい九十九里町と勝浦周辺では△が付きました。

【22日(日) 台風通過の1日前】

(実況天気図22日9時)

(実況天気図22日9時)

(実況天気図22日21時)

(実況天気図22日21時)

          

うねりが大きく反応、一部を除いてほぼ全域でクローズ。
太平洋側南岸を中心に大雨。千葉でも冠水する所が目立ちました。
この気圧配置は大雨などの災害が非常に発生しやすくなっています。

【23日(月) 台風、朝に関東通過、21時に温帯低気圧化】

(実況天気図23日9時)

(実況天気図23日9時)

(実況天気図23日21時)

(実況天気図23日21時)

朝の通過時、非常に強い南~南西風が吹き、通過後にはトリプルサイズで沖合からな真っ白な波となりました。
日中は千葉ではオフショアの北西~西風が非常に強く吹きました。うねりは徐々に抑えられて整い、夕方には志田下では△が付きました。

24日には一気にサイズを落としました。

この超大型で非常に強い台風21号の特徴としては、強風域が広いことでした。気象庁では観測史上5番目となり、最大時は半径が1100km、日本を覆う広域となりました。
千葉では台風の影響が出る前に、すでにサイズがあった状態から台風のうねりが加わりましたが、北緯27~28°で反応、40°でサーフィンが徐々にできてきました。この進路では一気にサイズアップし、次第にサイズを下げる傾向が見受けられるようです。

今後また、台風など特徴のある気象現象などありましたら、掲載いたします。

それではまた。

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