KYのウラナミ『ビギナーズラック』

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KY:防災士。『波伝説カー』と共に海から海へ… 16年目にして、その移動距離は月迄の380,000kmを2往復目に突入しています!

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2020年オリンピックの正式種目に選ばれた事もあり、サーフィンを始める方が増えてきたように感じます。
皆さんは、いつ、サーフボードの上に立てましたか?
その時のことを覚えていますか?

初めてやってみた日に立てた!という話を聞く事がありますが、私は全然ダメでした。
もちろん、一人で始めた訳ではなく、色々と教えてもらいながら、道具も全て借りていました。
まず、サーフボードの上に腹這いになってパドルをすること自体が難しく、何度もズリ落ちては、やり直す、の繰り返しでなかなか上達しませんでした。
それでも、出来そうで出来ない感じが楽しくて、飽きずに練習していました。
どれくらい経ったか分かりませんが、やっと立てた日、小さい波だったけれど面ツルの形の良い波で、波の上を滑っていく感覚に感動したのを覚えています。

今年のGWは天気も良く、海は賑わっていました。
初めてのサーフィンで立てた人や、何十年ぶりかで始めたけれどうまく乗れた人や、ニューボードで海に出かけたら良い波に当たった人など、様々なラッキーがあったと思います。

GWが始まる直前のある平日、南西風が極強の晴れた日でした。

周辺はジャンクでしたが、風をかわすポイントではサイズはそれほど大きくなく、形の良い波もありました。ただ、こんな日は横に流れがきつく、人もまばらな状態でした。
もちろん海に入っている人は、そんなコンディションだと理解したうえで入っているものと思っていましたが、インサイドに怪しい雰囲気の青年が・・・。

一見するとごく普通のサーファー。
サーフボードにリーシュも付いているものの、板と体がアベコベな向きで海に浮いている。
沖に向かっているのか、波待ちしているのか、何かがおかしい・・・。

知人がそれに気付いて声をかけると、上がってきた姿に驚きました。ワックスを塗っていないし、踵にベルトがあるゴムのサンダルをはいたまま(片方は脱げて)サーフィンをしようとしてたのです。

もちろん、流れがきつすぎてゲットできる訳もなく、ひたすら同じ場所でパドルをしていたらしく、疲れきった青年は「今日って、やらない方がいいですか?」と聞いてきました。
天気も良いし、波も大きい訳ではないし、他の人も入っている。
だから、自分では判断できなかった様です。
でも、サーフボードを持って歩けないくらいの強風なので、気付くべきだったのかもしれません。
見た目は大丈夫そうに見えても、危険な場合がある事を説明して、今日はやめるよう勧めました。

一安心して海に入っていると、しばらくしたら大きなサイレンと共に、消防車・救急車・パトカーがやってきました。
ずいぶん長い間、停まっているなと思い、私もパドルで疲れたので上がって様子を聞いてみると、どうやら、さっきの青年の友人が流されてしまったようでした。
だいぶ流されてから、別のポイントで救出されたようです。
命に別状はなかったとの事で安心しましたが、こういうケースは意外に多いです。

最初のうちはサーフィンスクールに入るか、相談に乗ってくれるサーフショップや海に詳しい人を探して教えてもらうのが良いかもしれませんね。

これからますます海に人が集まってくる季節です。

先輩サーファーの皆さん、海で心配な人を見かけたら、ちょっとだけアドバイスをしてあげると事故が未然に防げるかもしれません。

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