唐澤予報士のウラナミ『寒すぎだって!』

唐澤予報士

唐澤予報士
唐澤予報士:1991年、沖縄でサーフィンを始める。(スノーボードも開始)  1993年、初めてフルマラソンを完走。1999年、気象予報士資格を取得し登録。現在に至り、一児(娘)の父です。

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 (気象庁HPより)

今年の冬は見事なくらい寒冬になっていますね。ラニーニャ現象が発生しているため、寒い冬になるだろうと予想はしていたものの、予想を上回っています。12月には2度大雪となって関越道などが通行止めになって車が立ち往生し、1月には北陸を中心に大雪で交通障害や着雪・落雪による災害があったのは記憶に新しいところだと思います。

湘南の海においては、西高東低の冬型の気圧配置が続き、寒気によって吹く遠州灘~相模湾での西風に波が反応する日が多くなっています。(とある気象予報士が、どこかで、湘南の冬は波が小さい、と書いていましたが、決してそんなことはありませんよ。いわゆる大西と呼ばれる風が吹いて波が強まることが多々あります。)

さて、年末年始ですが、介護施設に入所した母に会うために故郷の北海道に行ってきました。(結局は新型コロナ感染拡大防止のために施設には入れずに母に会うことはできなかったのですが……。) 年末年始も年越し寒波によって冬型の気圧配置となって全国的に寒くて荒れ模様となりました。母が入所している施設は北海道の滝川市という、札幌と旭川の中間辺りにある街なのですが、この滝川市も大晦日の日は冷え込みが厳しく、最低気温は何とマイナス25.9℃まで下がったのでした。そんな極寒の北海道ですが、建物の中は暖房・断熱がしっかりとしていて暖かいのが普通です。いくらマイナス26℃近くまでなっても建物の中にいれば平気です。しかし、この日はどうしても外に出なければいけなかったのです。

それは、なぜかというと、走らなければいかなかったから! 新型コロナ禍により多くのイベントが中止になっていますが、マラソンの大会も軒並み中止となっています。その代わりに流行っているのがオンラインマラソンといわれるもの。会場に集まって全員でスタート、という形式ではなく、GPSウオッチやスマートフォンなどを使って、自分の好きな場所で好きな時間に走ってネット上に共有・公開するというものです。去年の秋以降にいくつかのオンラインマラソンに参加しており、12月にもハーフマラソンに参加し、そして100kmの沖縄ウルトラマラソンにも参加しました。この沖縄ウルトラマラソンですが、本来であれば1日で100km走るのですが、今回はオンラインということで、12月19日から12月31日の13日の間に合計で100kmを走る、ということになりました。で、北海道に行く前までに約90kmを走り終えていたのですが、約10kmを残したままで、大晦日に残りの10kmを走らなければいけないのでした。ということで、大晦日の朝に一念発起でインナーを着てネックウォーマー・ビーニー・グローブなど完全装備し、いざレッツラン! 最初は寒かったものの、次第に体が温まり、次第に汗をかくほどでした。しかし、そうはいってもかなりの冷え込みで、自分の吐息に含まれる水蒸気で睫毛が凍るほどで、10kmを1時間ほどで走り終えたらスマートフォンのバッテリーが放電して電気がなくなっているほどでした。また、市街地で空気中の水蒸気が凍って太陽の光が反射するサンピラーが見えました。そして、あまりの寒さだったので気温が何度だったか気になり、気象庁のHPで確認して、マイナス25.9℃まで下がっていたことを知りビックリしたのでした。(ちなみに、滝川市としては観測史上6番目の寒さでした。)

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そして、ついでにですが、ほとんど人のいないローカルスキー場で、最高のパウダースノーもいただかせていただきました!

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