この美しい眺望を見るだけでも白馬に来る価値があると思います
皆さま、元気に波乗り楽しまれていますでしょうか?
昨年に続いて、1月後半から2月にかけて長野県白馬村に20日間のスノボー合宿に行ってきましたが、19日目のスノボーで腰痛が悪化してドクターストップとなってしまいました。(涙)
白馬には北海道ニセコと同様に良質な温泉施設がたくさんあるので、毎日温泉に浸かって下半身を中心に筋肉をほぐし、また保険適用で診療してくださるJR飯森駅近くの「倉科整体院」で整体もしていただいていたのですが、最後の最後に強制終了となってしまいました。
毎日午前8時のリフトの開業時からノートラックのゲレンデを休憩なしで2~2時間半滑り続けて、早めにランチに行ってから空いている温泉にどっぷりと浸かり、その後はテレワークをし、午後6時からナイターを滑っていました。
白馬で唯一ナイター営業している白馬五竜スキー場ですが、ここはナイター営業前にピステン(雪面をならす雪上車)をかけて再整備してくれるので、午後5時50分にはリフト前に並んでノートラックのゲレンデをかっ飛び、面が荒れてきて人が増えてくる午後7時くらいには概ね引き上げる日々を過ごしていました。
毎日3時間以上は滑っていたのですが、葉山からきた友人らとともにバックカントリー(BC)のガイドで毎年お世話になっている白馬のレジェンド舍川(とねがわ)さんが代表を務める「カラースポーツクラブ」のBCツアーに参加した時に、今年から使い始めたスプリットボードの脱着に手こずり、もう少しスムーズに出来るよう練習しなければならないことを痛感しました。
このままでは3月初めに予定している八甲田山BCなどで仲間に迷惑を掛けてしまうので、閉鎖されて久しい白馬ハイランドホテル裏手にあるスキー場跡地で、標高差100mくらいですが、BCのコソ練を白馬合宿の後半の午後に加えて、スプリットやシールの着脱はかなり慣れてきたのですが、結局そのBCが腰の負担となって腰痛を再発させてしまったようです。(涙)
66歳のボーダーなので、1週間に1日位は休養日を入れるべきだったのでしょう。
来年からは1週間滑ったら1日休養日を設けるか、10日間くらいの日程で何回かに分けて通うことにしたいと思います。
異常な雪不足
昨年は、雪不足のために多くのスキー場が例年よりも早く終了しなければならなかったのですが、今年は今のところ昨年以上の雪不足となっているために、これからまとまった雪が降らなければ昨年よりもさらに早くスキー場が閉鎖してしまう可能性があります。
とはいえ、このまますんなりと春になるとは考えにくいので、このあとにまとまった雪が降ってほしいと心から願っております。
暖冬は根本的には地球温暖化(IPCC)が影響しているのは確かですが、IPCC「気候変動に関する政府間パネル」の第6次評価報告書によると、今世紀末までに3.3~5.7℃の上昇が予測されていますが、実際の感覚としてはIPCCの予測以上に気温上昇が進んでいると思わせているのが昨年と今年の異常な暖冬ではないでしょうか。
宿のご主人は「今年まともに雪かきをしたのは2回だけで助かっているけど、このまま雪がかなり少ないと今後がとても心配だね」と言っていました。
過去最高の外国人スノボー&スキー客
今年の大きな異変は雪不足に加えてもう一つありました。それは外国人のスキーヤーとスノーボーダーの来日客が、白馬、湯沢、ニセコなどのスキーリゾートに過去最高に訪れたことでしょう。
世界中から評価されている日本の雪山の美しさとさらさらのパウダーですが、本当に今年は異常な盛り上がりです。
北アルプスの白馬連山が一望できる岩岳山頂テラス「HAKUBA MOUNTAIN HARBOR」(標高1,289m)では、インスタ映えするために特にインバウント観光客が押し寄せていました。ゴンドラに乗る人が100人以上並んで20分以上待つことは普通になりました。
そして中国の春節期間中のある日の午後でしたが、朝イチのゴンドラに乗って岩岳上部のゲレンデでスノボーを楽しんで遅めのランチを取ってから下まで滑り降りてきたら、すでに午後3時近くになるのにチケット売り場はチケットを求める白人で溢れていました。
ちなみにゴンドラは午後4時で終了してしまいますので、ゴンドラで上に上がってもあまり滑る時間がありません。
ゴンドラ待ちしていたのは、スキー・スノボーを持つ欧米の外国人のみで日本人は一人もいませんでした。それだけ欧米の方々にとって白馬岩岳は異常な人気となっているようです。
欧米のスキー場のリフト1日券は2~3万円もするらしいし、ホテルは一泊朝食のみで5万円以上、欧米でのブームが続いているラーメンは1杯2500~3000円もするそうですから、多少日本がインフレで値上げしたとはいえ、円安もあってその価格差は歴然であり、景観が美しく治安が良くて時間にも正確で、そのうえサービスが行き届いて、料理が美味しいので、日本を選ばない選択がないのも当然ですね。ちなみに、岩岳のリフト券代は5200円(オンライン4700円)ですが、白馬五竜は7500円(同6500~7000円)、八方は7200円(同6900~7100円)と値上がりしています。日本人としては高くなったと思いますが、欧米人にとってはかなり安いという印象でしょう。
今年も宿でお世話になったのは、エコーランドという、特に欧米人に好かれるペンション街の中にある中国人ご夫婦が経営するペンションです。
ある日オーストラリアのハネムーナーが来られて色々とご主人に聞いていましたが、全くスキーもスノボーもやったことがなく、来日も初めてとのことでした。ハネムーンでペンションを利用するのにも驚きましたが、それだけ日本の観光評価が高いということの裏返しかと推測できました。
ある別の日に、同ペンション内のベンチにポーチが置き忘れているのを見つけました。所有者を特定するために中を開けてみると、一万円札が軽く30枚以上は入っていてとても驚きました。身分証明書のようなものが入っていたのですぐにペンションのご主人に知らせたら、宿泊している中国の若い20歳代の女性であることが分かりました。すぐにその女性は宿に引き返してきてポーチを受け取ってお礼を言っていたそうですが、中国人の平均収入の高さを見せつけられたような感じがして、ちょっぴり寂しい気持ちも湧いてきました。
白馬ではニセコと同様に、ホテル、レストラン、コンビニ店員、スキー場チケット売り場、スキー・スノボーのスクールのインストラクター、そしてリフトの椅子の雪かきをする人までが、日本人に交じって白人が働いていましたので英語で苦労することはありません。
また、私が滞在していたエコーランドでは、99%のゲストが外国人(8割くらいが白人)なので、ここはスイスのツェルマットか、カナダのウィスラー、アメリカのジャクソンホールではないかと錯覚してしまうほど日本離れしています。
なお、毎年ジャクソンホールで開催されているフリーライド大会は有名ですが、私が行っていた時に白馬八方のBCでフリーライドの国際大会が開催されていました。
八方ゲレンデ上部の端からかろうじて見えるので、双眼鏡を持参してBCで開催されている大会の様子を観戦し、急斜面で高く長いバックフリップしている選手を見ることができました。
遠過ぎてその迫力があまり感じられなかったのは残念ですが、スノーボード部門では男子が岡慶治郎、女子が加藤彩也香と日本人のアベック優勝となり、大盛り上がりで無事に終了した模様です。何よりも日本のBCでフリーライド大会が開催されること自体がとても誇らしいことだと思います。
You Tube 「2024 TOYO TIRES FWT HAKUBA QUALIFIER 4* 30mins Highlight」
https://www.youtube.com/watch?v=6dGbCNhkqNE
今はインバウンドで大人気の白馬やニセコですが、いつまでもパウダーあふれる高品質なスノーリゾートとして活況が続いてくれることを心から祈りたいと思います。(了)