☆加藤のコラム『ポジティブこそが道を切り開く~スンバ編 Vol.1』

☆加藤

☆加藤
会社代表であり、波乗りと海が大好きなサーファーです。子どもたちに安全安心な海を残すことと、島国などへ高精細な気象情報を提供することを残る人生のライフワークにしました。サーフトリップネタが多くなりますがお付き合いいただければ幸いです。よろしくお願いします。

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Yasui氏のポジティブな姿勢がこのチャージにつながり、結果的に旅の後半のGood Riding(ドローン映像3人目のサーファー)に結び付いたのでした。
また、トリップを通して波に恵まれ続けたため、他のゲストもポジティブな姿勢を貫いて自己最高のサイズやライディングを更新したのでした。


旅のきっかけ

コロナ変異株のオミクロンによる第7波が収まりつつあった2022年の10月末に、3年ぶりにインドネシア東部に位置するスンバ島へボートトリップを敢行しました。
個人的には今年4月のスンバ島「Nihi Resorts」などへの視察に続き、今年2度目のスンバ島入りとなりました。

結論から申し上げて、今回は後半にゲストが体調を崩して次々と倒れるアクシデントはありましたが、初めてボートトリップをご一緒したメンバーが何人もいたにもかかわらず、もう20年来の友人のように打ち解けてとても楽しい旅となりました。波も期間中ずっと恵まれて、前半はサイズが大きくて4~5feet、お化けセットは6feetあり、後半にかけて徐々にサイズが落ち着いてきたものの最終日でもセットは頭半サイズあって、日本の台風スウェル、またはそれ以上の波を9日間毎日サーフし続けたような素晴らしさでした。

そんな中、ある時Sonさんに「セットの波にレイトテイクオフする際、怖くはないのですか?」と聞いたところ、「今回の波では一度も怖いと思ったことはないですね」と軽く言われて驚きました。

還暦を過ぎた今でも、毎冬ハワイに戻ってワイメアやデカいサンセットにチャレンジしている経験がそう言わしめるのでしょうね。正直「すごい!!!」と思いました。

Sonさんの凄味のあるレイトテイクオフからバレルインへ

Sonさんの凄味のあるレイトテイクオフからバレルインへ

そのうえで、ケア溢れる優しいガイドの「Wayan(ワヤン)」と、元フランス料理店で腕を磨いた女性シェフの「Okuta(オクタ)」による美味しい手料理によって、生涯思い出に残る貴重なボートトリップとなりました。

優しさとホスピタリティー溢れるサーフガイドWAYAN SANTIKA氏(通称ワヤン)

優しさとホスピタリティー溢れるサーフガイドWAYAN SANTIKA氏(通称ワヤン)

11カ月の赤ちゃんを母親に預けて美味しい手料理を作ってくれたシェフOKUTA(オクタ)

11カ月の赤ちゃんを母親に預けて美味しい手料理を作ってくれたシェフOKUTA(オクタ)

OKUTAが作る料理は最高でした!!!

OKUTAが作る料理は最高でした!!!

本来乗船するはずのシェフのドゥルが病気でキャンセルとなり、急遽OKUTAにオファーが届いたため、生後11カ月の赤ちゃんを母親に預けて参加してくれたそうです。国民性の違いかもしれませんが、日本人の母親ならばほぼ困難なミッションだったはずです。

また、今回初参加のバリ組3人は潜って魚を突く「Spear fishing」の愛好家で、大きな魚を何匹も突いてくれたのでお刺身やお寿司で食卓を大いに盛り上げてくれました。

キョータ君が突いたBigFishを喜ぶクルーら

キョータ君が突いたBigFishを喜ぶクルーら

タイトルの『ポジティブこそが道を切り開く』をスンバで実践してくれたのが、サムネイル写真に使わせていただいたYasui氏による迫力あるGo For Itのスピリッツ溢れるテイクオフシーンです。近くの外人から「Go Go!」と言われるがままにテイクオフしたのがこのシーンだったそうです。結局ヘビーなワイプアウトになってしまいましたが、その試練を経験した後なので、その後はスムーズなテイクオフやライディングに結び付くこととなり、ベストライディングは先のドローン映像のGood Ridingでした。何事もポジティブ(積極的)に進んだ結果が自ずと良い方向に導くことを暗示したようなライディングだったと思いますし、この後の素晴らしいボートトリップを導いてくれたきっかけにもなったものと、私はいま旅を振り返って感じたりもしています。

コロナ禍の今は、色々と閉塞感のある世の中になりましたが“人生は有限”です。

前向きに事を進めることや新しいことにチャレンジすることが大切であり、今だからこそ出来ることもあると思います。そうしたポジティブな行動が新しい仲間や貴重な経験をつくり、人生をより豊かにしてくれると信じています。

なお、このコラムを書くのにあたり悲しいニュースをご報告しなければなりません。

2019年9月のスンバボートトリップにおいてお世話になったサーフガイドの「Edword(通称エド)」氏が、昨年血液の病気でお亡くなりになりました。

また、スマトラサファリ社のサーフボートで何度もメンタワイをご一緒させていただいた気功治療院を経営されて七里ガ浜(鎌高前)に住まわれていた加東正昭氏が、今回のスンバボートトリップ中に病気でお亡くなりになったとの連絡が届いたのでした。加東氏には、かつてメンタワイのHTに入る前におなかに溜まった邪気を取り除いてもらうと身体がとても軽く動きやすくなって、ピークの奥から入ってきたHTのセットをつかむことができて、知らない外人サーファーがインサイドで祝福してくれたほど会心のライディングをすることができたのでした。

加東氏にお世話になった良き思い出ですが、いまは訃報に際してとても残念な気持ちで一杯です。エド氏は40代前半、加東氏は60代前半だったと思います。
お二人のご冥福を心からお祈り申し上げます。

メンタワイでバレルを狙う、在りし日の加東氏

メンタワイでバレルを狙う、在りし日の加東氏

今回ボートトリップするきっかけとなったのは、今年6月に横浜で歯科技工の会社を営まれているYasuiさんと、カメラマンのノブフク君と共に、スンバワのレイキーピークにサーフトリップした帰りに、バリにあるYasuiさんの常宿である「Kupu Kupu39」(日本人のクミさんとPutuさん夫婦経営)に滞在した時に、たまたま居合わせたバリ在住のYasuiさんの友人のシホママとキョータ君、そしてケンタ君とお会いして、すっかり皆さんと仲良くなった“ご縁”によるものです。

一緒にエアポートリーフなどで波乗りし、酒宴の席で盛り上がったある晩に、「今までサーフトリップした中でどこが一番良かったですか?」と聞かれた私は、「スンバ島の某ポイントへのボートトリップ」をあげたら、皆さんすっかり前向きに「ぜひ行きましょう!」という結論に達してしまったのでした。笑笑

帰国後、ダメもとでデイトライン社の丹野社長に問い合わせたところ、ちょうど一昨年座礁沈没してしまった「Discovery Indonesia Series」でお世話になった「SAMASAMA号」オーナーのルディー氏から連絡が入ったところで、ようやくSAMASAMA号の後継船が決まってまもなく就航することになったので、ぜひ日本からも以前のように集客して欲しいとのプレゼンがあったところだったのでした。

こんな展開ありますか?

コロナ禍が続く中で、バリ島の酒席での話がこんなにいとも簡単に実現するとは思いませんでしたが、世の中決まる時というのはこんなもんですよね。

船は「Royal Fortuna」号という名前で、古いながらも個室が6つあり(約10人定員)、SamaSama号に比べて大きな船でした。ただし、乗って分かったのは船足がかなり遅いのが難点で、たぶん6~8ノットくらいだと思います。ちなみに一般的なサーフボートは10~12ノットくらいが普通で、速い船だと20ノット出せるようです。

ROYAL FORTUNA号

ROYAL FORTUNA号


早速皆に打診したところ、日程、予算、メンバーについて了承を頂き、デポジットを払って10月末の船のスケジュールを抑えることができました。

メンバーは、先のYasuiさん、SNSビジネスのコンサルティングをバリ島を中心に展開されているシホママとキョータ君、シンガポールで飲食店などを何店舗も経営されているケンタ君に加え、リーディンググラスやヘルメットを扱う会社を日本で経営されているSonさん、世界の家具などのトレンドをリサーチする会社代表のKazu君、広告代理店にお勤めのMさんと奥さまのM子さんご夫婦が加わり、2023年の波伝説カレンダーに何枚も使われている波伝説アンバサダーカメラマンのノブフク君がカメラマンとして参加し、そして発起人の筆者こと☆加藤の合計10人のメンバーとなりました。

スピアフィッシングが得意なキョータ君

スピアフィッシングが得意なキョータ君

シホママとYasuiさん

シホママとYasuiさん

波が良くて自然と笑顔が溢れたM子ママ

波が良くて自然と笑顔が溢れたM子ママ

Mさんのバックサイドリッピング

Mさんのバックサイドリッピング

SonさんとKazu君、中盤まではこの二人が一番チャージしていたが…..

SonさんとKazu君、中盤まではこの二人が一番チャージしていたが…..

インド洋上No.1寿司職人のケンタ君(ピンボケ御免ね)

インド洋上No.1寿司職人のケンタ君(ピンボケ御免ね)

連日2Rサーフして昏睡状態!?の☆加藤とお茶目なガイドのWAYAN

連日2Rサーフして昏睡状態!?の☆加藤とお茶目なガイドのWAYAN

狭い船内で10人(+クルー7人)が10日間ステイして、一緒に波乗りするだけでなく、三食+毎晩の反省会もご一緒するので、気持ちが通じ合えないと盛り上がりに欠けるのですが、今回は繁盛しているスナックの素敵なママさんのように“シホママ”と“M子ママ”が毎晩の宴を大いに盛り上げてくださり、結局最初から最後の晩餐までとても楽しく有意義なボートトリップとなったのでした。

二人のママさんに心から感謝します。(⋈◍>◡<◍)。✧♡  
Vol.2につづく

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