先日、横浜赤レンガ倉庫で行われた『Blue Note JAZZ Festival』に行ってきました。
会場のお隣の大さん橋ふ頭に、ちょうど豪華客船『DIAMOND PRINSESS』(115,875トン英国籍)が旧新港ふ頭側のCDバースに停泊していて、奇跡的な素晴らしいロケーションでした。

赤レンガ倉庫と豪華客船『DIAMOND PRINSESS』との奇跡の組み合わせ
船の出港を待つシルバー世代のパッセンジャーらも、最上階デッキ上から流れもれてくる懐かしい1970年代のサウンドに耳を傾け、出港してしまうのを惜しむかのようでした。

日本で建造された豪華客船『DIAMOND PRINSESS』
なぜ大さん橋のバースの名前まで知っているのかと言えば、すでに過去のウラナミで紹介していますが、今から23年前までは横浜市港湾局で働いていて、最後はその港湾局大さん橋ふ頭事務所で豪華客船の入出港業務を担当していたからです。
「PORT OF YOKOHAMA」の刺繍の入ったMARINE BLUEの制帽・制服を身にまとい、ネクタイを締めてパッセンジャー(旅客)の応対していたのを思い起こしましたが、日中にネクタイを締めることが冠婚葬祭時のみとなった今では、当時の恰好は全く考えられません。(笑)

公務員の港湾局時代 背後の帆船は日本丸(救命艇がオレンジ色)
なお、25年くらい前の赤レンガ倉庫は、一般人は立ち入り禁止で、夜になるとまったく人気がなく、精神的に少し不安定なホームレスがトイレで酔っ払っていたりして、かなり危ない場所でもありました。
その赤レンガ倉庫が、今では横浜の観光名所となって、『Green Room Festival』を含めたFesの名所にもなりつつあり、Beerを飲みつつライブを聞きながら隔世の感を覚えました。
今回の『Blue Note JAZZ Festival』の出演者は、マーカス・ミラー、ジョージ・ベンソン、アース・ウィンド&ファイヤー(以下EW&F)、MISIA × 黒田卓也など、多彩な顔ぶれでとても感激したFesとなりました。
EW&FがJAZZ?、そんな硬いことは言わずに、とにかくロケーション抜群の赤レンガ倉庫でのFesなので、奥さまとともに1970年代のMusicを大いに楽しんできたのでした。
昼過ぎから夜9時近くまで8時間も聞き続けて少々疲れましたが、結論から言って、マーカス・ミラーのベースにやられてしまいました。彼しか出来ないであろう高度なテクニックに、観客は総立ち、鳥肌もので興奮しまくりでした。
少しだけ、その時の感動の演奏をにてお裾分けしますね。
You Tube
https://www.youtube.com/embed/uNir3FSDzgw
現在56歳のマーカスは、数々の奏法を駆使した究極のベースギタープレイを開拓してきましたが、その輝きは円熟味を加えてさらに増した感さえありました。
『とにかくマーカスが素晴らしかった!!』に尽きました。
マーカスは自分のバンド出演のあとも、MISIA × 黒田卓也、EW&Fのステージにも飛び入り出演をして、アドリブ全開で見事なベースを奏で、さすがは数々の有名ミュージシャンのレコーディングに参加してきた売れっ子ベーシストとしてのオーラを漂わせていました。
ジョージ・ベンソンも、懐かしいヒット曲を大粒の汗をたくさんかきながら熱唱してくれましたが、やはり73歳の年齢を感じなくはありませんでした。次はいつ来日するか分からないので、もしかしたら今回の日本公演が〇〇になるかもしれません。
今年2月に、EW&Fのツインボーカルの1人で、「セプテンバー」や「ブギー・ワンダーランド」など数々のヒット曲を世に送り出したEW&Fの中心的存在だったモーリス・ホワイトが亡くなり(享年74)、オリジナルメンバーはついに3人だけになってしまいました。(涙)
若いメンバーが加わり、今回の演奏では新たなEW&Fの世界を覗かせてくれたものの、やはりモーリスのいないEW&Fはファンの1人としては寂しい限りでした。
モーリス亡きあとのEW&Fを支えるメインボーカルのフィリップ・ベイリー(65歳)も、まだ元気な様子でしたが、あと何年メインボーカルを続けられるのか、ちょっと心配です。
今年1月にEAGLESのリードボーカルの“グレン・フライ”が亡くなり、そして2月には先に触れたEW&Fのモーリス・ホワイトも続いて、1970年代に活躍したアーティストのライブは、いま見ておかねば次はないかもしれないと思い、今回思い切ってチケットを購入することにしました。
亡くなったメンバーを埋めるために、オーディションで若手のミュージシャンを入れるのも良いですが、最新のテクを駆使して、三次元映像で伝説のライブのグレン・フライやモーリス・ホワイトの姿を蘇らせて、現メンバーらとの究極のライブセッションを実現することはできないものでしょうか?
ファンとしては、ぜひ実現してほしいなと赤レンガ倉庫前の海を見ながら、ふと思ったのでした。(了)