☆加藤のウラナミ『メタルなマカロニ深夜食堂vol.7』

☆加藤

☆加藤
会社代表であり、波乗りと海が大好きなサーファーです。子どもたちに安全安心な海を残すことと、島国などへ高精細な気象情報を提供することを残る人生のライフワークにしました。サーフトリップネタが多くなりますがお付き合いいただければ幸いです。よろしくお願いします。

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前回の『メタルなマカロニ深夜食堂Vo6』はこちらから

「High Tatch」
感激のライディングを終えてプルアウトしてパドルバックしようとすると、性格の良さそうな白人サーファーが笑顔で近づいてきて、何か言いましたが早口で分かりませんでした。
それでも“High Tatch”しようとしてきたので、私のライディングを見て一緒に感動してくれたのだと分かったので、私はおそらくこの旅最高の笑顔で、『Thank you.Thank you.My Best!!!』と言って、右手でがっつりとHigh Tatchに応えたのでした。

HTのエクセレントなセットを、ずっと外人サーファーに取られながらも、じっと自分のところに来るセットを待ち続け、ようやく形になるセットを満足に1本乗れたものですから、子どもが何かの壁をクリアしたときに『やったね!!』と褒めらる時のように、傍から見ていたその白人サーファーは、私に温かい気持ちの印としてわざわざ“High Tatch”をしに来てくれたのだと思います。

マカロニのバレルをメイクするために…

マカロニのバレルをメイクするために…

今回の旅では自分としてのハイライトシーンとなりましたが、パドリングの強さ、奥に行ってセットに乗ろうとする強い気持ちを、これから少しでも高めて、次回は満足できるセットの本数を増やし、できればセットのバレルをくぐれるようになりたいと思います。
もしも新しい扉を開けたら、バレルの中からはそれまでとは違う素敵な景色が眺められるのではと夢見ています。

 

「60歳の壁」
9月5日東京銀座松屋にて、カムチャッカに単身取材中にシロクマに襲われて亡くなったナショナルジオクラシックカメラマンの「星野道夫」氏の写真展(最終日)に行ってきました。

星野道夫展はこのあと大阪・京都・横浜で開催されます

星野道夫展はこのあと大阪・京都・横浜で開催されます

 

名前が同じ道夫という不思議な縁もありますが、大自然が残るアラスカやシベリアは、どこか手つかずの自然が残るメンタワイにも通じるところがあると感じました。

 

表層の魚を狙うイーグル!?

表層の魚を狙うイーグル!?

 

ある写真の隣に、こんなメッセージが添えられているのを読んで、とても共感して思わず手帳に記録しました。
「ぼくたちが毎日を生きている同じ瞬間、もうひとつの時間が、確実に、ゆったりと流れている。日々の暮らしの中で、心の片隅にそのことを意識できるかどうか、それは、天と地ほど大きい。」

星野道夫氏の大自然を切り取る雄大な写真、動物の息づかいさえ伝わってきそうな文章が、人々の人気を惹きつけてやまない

星野道夫氏の大自然を切り取る雄大な写真、動物の息づかいさえ伝わってきそうな文章が、人々の人気を惹きつけてやまない

日常の日本の生活、日本の波でのサーフィンに戻った時に、いかにメンタワイの5feetoverの波をイメージして過ごすことができるか否か、それは天と地ほど大きいと私も心からそう思うのでした。

人生は走馬灯のように過ぎ去るものです。自分の人生も本当に早く感じるし、来年の還暦を控えた今は特にそう感じます。

幸せいっぱいのK先生と☆加藤のKKコンビ

幸せいっぱいのK先生と☆加藤のKKコンビ

私の周りで、『もう年だから…』、『もうおじいさんだから~』、『腰や肩が痛くてサーフィン厳しいよ~』などとおっしゃる仲間がちらほらと増えてきました。

しかし、言い訳はいくらでも作れると思います。つらい理由を年のせいにしたら、それでサーフィンライフは終了、それからはサーファーとは言えなくなり、こう言わねばならないでしょう。もとサーファーの○○です…

剣道の高段者の“錬士”と言われる剣士は、年齢的にも見た目にも70歳を超える“おじいさん”ですが、ひとたび道場で世界選手権の優勝者などと稽古で対戦しても、その圧倒的な“気の力=気力”によって世界王者を壁まで追い込み、圧倒してしまうそうです。

その話を剣道六段の知人に尋ねたら、『多分試合になれば王者が勝つとは思うけれど、稽古において圧倒されることはいつものことであり本当のことだよ』と真顔で語っていました。

合気道の世界でも同様のことを聞きますし、神さまジェリー・ロペス氏が、今でも何時間もBig Waveでサーフィンしつづけたり、パウダーでスノーサーフィンし続けられるのも、ヨガで体調管理をされていることもあるとは思いますが、一番は禅や瞑想を含めた気の鍛錬であると思います。
身体の成長・発達に限界はあるものの、鍛練によって人の気力は生涯強まるそうです。

人生の終焉は突然訪れるとは思いますが、自分の意思で“白旗をあげること”を、私はしないことに決心しました。

自分は情けないサーフィンをみせることが多々あるので、本当はこのような偉そうなことは書きたくないのですが、同じ悩みを抱える仲間のために、問題解決の糸口を共用できればと思って敢えて書かせていただきました。自分のような下手くそなサーファーが言うのは本当におこがましいのですが、いちサーファーとして、HTの奇跡を次回は普通にできるようにしたいし、マカロニでは奥のセットを狙うメンバーの中に入って、順番が来たらリラックスしてドロップできるようになりたいのです。

5feetのマカロニでの悔しさを忘れない

5feetのマカロニでの悔しさを忘れない

 

もしも、諸先輩方から良きアドバイスがあれば、どうか遠慮なくご教示頂ければ幸いです。
5feetの壁を超えられるか否か、もう少しだけもがき苦しんでみようと思っています。(了)

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