気象庁はエルニーニョ監視速報を発表しました。昨年の春から続いていたエルニーニョ現象は終息したとみられるとのことです。また、今後、秋にかけて平常の状態が続く可能性もありますが(40%)、ラニーニャ現象が発生する可能性の方がより高い(60%)と見られています。
このウラナミを書いている6月21日の時点では、台風はまだ2号までしか発生していません。台風も含めて、この夏・秋がどのようになるかを考察したいと思います。
まず、最新の3ヶ月予報で確認するかぎり、この夏は、平年並か平年よりも気温が高くなりそうです。原因としては、地球温暖化や春までのエルニーニョ現象の影響等のようです。また、日本の南で太平洋高気圧が強く、日本付近には太平洋高気圧の縁を回って暖かく湿った空気が流れ込みやすくなるためだそうです。
では、肝心の波となると、台風の発生域である、フィリピンの東方海上では、積乱雲の発生数は少ない予想となっており、台風の発生数は例年よりも少なくなりそうです。実際に、エルニーニョ現象が終わった年は、台風の発生時期が遅れるというデータがあります。
しかし、秋にかけてラニーニャ現象が発生すると太平洋赤道域の中部から東部では、海面水温が平常時よりも低くなっています。インドネシア近海の海上では積乱雲がいっそう盛んに発生すると見込まれています。
もし、この上記の様になるのであれば、夏までは台風の発生数が少ないかわりに、秋になると台風の発生数が多くなるかもしれません。台風の波を狙う方は、なるべく大事な用事は夏の間に済ませておき、秋にフォーカスするのが良いかも知れませんね。自分も、夏はあまり休まずに、秋期に年休を消化しようかなと考えています!
夏までの間は数が少なそうな貴重な台風の機会を逃さないように、そして秋はグランドスウェルを楽しめるように、波情報・波予報をしっかりと活用していただければと思います。そのためにも、皆さんのために、予想を一生懸命頑張ります!
唐澤予報士のウラナミ『今年の夏・秋の台風についての考察』
唐澤予報士
唐澤予報士:1991年、沖縄でサーフィンを始める。(スノーボードも開始) 1993年、初めてフルマラソンを完走。1999年、気象予報士資格を取得し登録。現在に至り、一児(娘)の父です。