今回のスンバ島へのボートトリップで最大級の波をスムーズにメイクするSonさん
Grand Funk Rail Roard
「Closer To Home (I’m Your Captain)」という名曲をご存じでしょうか?
ミドルエイジ以上のロックファンであれば、必ず聞いたことがあるはずです。
1970年代に人気を博した「Grand Funk Rail Roard (GFRR)」の代表曲の一つですが、演奏時間は10分間にも及ぶ大曲です。ぜひ下記をクリックしてBGMとして聞きながらコラムをお読みいただければ幸いです。
1972年にリリースされ、当時のアメリカはベトナム戦争末期で北ベトナムのゲリラに苦しめられて戦況は芳しくなく、見通しの立たない悲惨な戦地で戦う若きアメリカ兵士を励ます曲であり、日本でのサブタイトルには『家に帰ろう』という名前が付けられました。
2024年10月1日~15日までの間の実質10日間、インドネシアのスンバ島周辺をSAMASAMA号(元JI-ARARM号)を使ってシークレットライトを中心にその周辺の人のいないポイントをWave Huntして、いくつもの良い波を当てることができました。
毎日オーバーヘッドから4~6Feetのお山のようなBig Waveにチャレンジし続けていたため、皆の身体はボロボロになり、たまたまポイントの移動中に船のアッパーデッキで聞いた曲が、タイトルの「Closer To Home(I’m Your Captain) 家に帰ろう」でした。
今回も参加してくれた友人のSonさんは、若かりし頃にGFRRの虜(とりこ)になり、多くのコンサートを追っかけしていた時にメンバーの一人に声を掛けられ、それ以来GFRRとはとても仲良しになり、今では友人としてメンバーの一人が住むメインランド内陸部にある牧場兼住居に招待されて、一緒にシカやカモをハント(鉄砲)するほどの仲良しになっているのだそうです。Sonさんのネットワークはワールドワイドであり、人脈も広範囲です。
そのSonさんが大好きなこの曲を海の上でじっくりと聴いていると、当時アメリカが仕掛けたベトナム戦争に招集された若き兵士らに、『もうすぐ家に帰れるよ、もうすぐだよ』と励ますこの10分間にも及ぶこの名曲に、ようやくボートトリップから帰国する日が近づきつつあった私らにとっても、環境は著しく違えども感情が揺さぶられて感激してしまったのでした。
すでにベトナム戦争から半世紀以上も経つのに、今でも世界では悲惨な戦争が繰り返されて、若き兵士や子どもたちの尊い命が日々犠牲になっていることを思うと、楽しいボートトリップ中ではあるものの、さらに感傷的になるのでした。
今ではかなりの高齢になった元アメリカ兵士にこの曲を聞かせると、皆ボロボロと涙を流すのだそうです。
平和は尊いし、努力して守らねばならない掛け替えのないものでもあります。のんびりと楽しくボートトリップできているのも日本が平和な国だからです。平和に心から感謝です。
今回参加してくれたメンバー7名を軽く紹介させていただきます。
Sonさん
還暦を経てもワイメアやサンセットも滑るBig Waverで「今まで大きな波で怖いと思ったことは一度もない」と静かに語るナイスガイです。普段はハワイと東京の自宅を往復していますが、北海道の富良野に別荘を所有されていて冬はスノーボードも極めています。
Yasuiさん
ワールドウィングつながりで知り合ってから何度も海外サーフトリップをご一緒し、スンバワの波伝ハウス内の安井温泉旭の湯♨のオーナーでもあるYasuiさんは、横浜市鶴見区で歯科技工の会社を営んでいる社長さんです。元ウィンドサーファーで毎年マウイにも通っていました。
Kotton君
石川県金沢市に住む高度電気技師のサーファーです。2児のパパですが、このトリップ中に3人目が奥さまのお腹にいることを発表し、皆から温かく祝福されました。デカい波もスムーズにテイクオフし、今回の旅でも“いぶし銀”のチューブメイクを何度も成功させていました。
Oguraさん
コロナ前に八丈島でSonさんの紹介で出会って意気投合して今回のメンバーに。J-League創世期にガンバ大阪で活躍した元J-Leaguerで、50歳を超えた今でも身体能力と体力は半端なかったです。引退後に不動産業で大成功しましたが、人を敬い人に愛されるキャラが成功の大きな要因と思わせるジェントリーサーファーです。でも元J-Leagurなので外人との波の取り合いORせり合い!?では身体を張って絶対に負けません。45分刻みで動き回り、休憩は15分間のみで完全復活して再登場します。(笑)
JIN君
横浜と名古屋で建設業を営んでいますがYasuiさんと頻繁にバリ島にサーフィン修行!?不動産業に精通していて皆の相談役に。船ではクルーで給仕担当の「ABA」君と仲良しになり、「ABA!!! Bintan DUA※!!!」を連発していました。笑笑 ※インドネシア語で二つの意。
Gacha(ガチャ)君
都内にある金属加工業の社長で南房総和田に別荘を持ち、週の半分以上はこちらに。先の私も行った韓国Wave Poolに参加したご縁で急きょ招集されましたが、中々ユニークなキャラで皆の人気者に!!! 唯一のグーフィーフッターながらバックサイドでもスムーズにロングライドを重ねていました。
NoBuFuKuカメラマン(NoBuさん)
10年以上前からDiscovery Indoneshia SeriesⅡとして、インドネシアの秘境の波をボートトリップしてきた長年の付き合いです。細身の身体ながら何kgもある重たい水中カメラを掲げて何時間も泳ぎながら撮り続けるノブさんには頭が下がります。だってプロサーファーならばガンガン波に乗るけどオヤジサーファーは中々乗れないですからね。(涙) 忍耐の人でもありますが、お酒を飲むとひょうきんになります。まあみんなそうかもしれませんが!? (笑)
カメラマンあるあるで集合写真しかありませんでした。向かって一番右側がNoBuさんです。
☆加藤
まもなく67歳となり、この1年間でめっきり白髪が増えたため、来年末までに髪の毛を伸ばしてサンタクロースになっちゃおうかな?と真剣に悩んでいる4人のグランパです。サーフトリップ中の疲れからくる腰痛に悩んでいましたが、初動負荷トレーニング®をしていると調子が良いので、ひそかにスンバワ波伝説ハウスには同マシンを置こうかと思案中です。でも同本部が承認しないかな… つづく。
All Photo By NoBuFuKu.