「ゴロゴロ・・・
雷が鳴ったら、絶対に海から上がりましょう!」
2017年の7月に、こんな内容のウラナミを掲載しました。
気象庁によると、7月〜9月に落雷害が多く、うち約30%が8月に集中しています。発生地域の特徴を見ると、太平洋側で約65%、日本海側で約35%の発生となっており、月別に見ると、4月~10月は太平洋側で多く、11月~3月は日本海側で多いそうです。(2005年~2017年の12年間に気象官署からの報告による)
太平洋側では、今まさに『カミナリ』の季節が始まったばかりです。
今年3月にブラジルで、サーファーがトレーニング中に雷に打たれて亡くなるという事故があったそうです。
天候が急変して、海岸付近に落雷したとのことでした。
私たちも、サーフィンの最中に天候の急変を目の当たりにすることが多々ありますよね。
そんな時、どうしますか?
海から上がりますか?
中には、サーフィンは自己責任でやるものだからという考えのもと、いつまでも海から上がらない人もいます。
ですが、ハッキリと言えることは、命にスペアはない!ということです。
サーフィンが上手くても、経験年数が長くても、自然現象の破壊力の前で、私たちはとても無力です。
ですから、
「ゴロゴロ・・・雷が鳴ったら、絶対に海から上がりましょう!」
昔の人は「雷様におへそを取られるから、雷が鳴ったらおへそを隠しなさい」と子供たちに言っていました。
理由は諸説ありますが、
雷が鳴るような天気の後は、夏でも急に寒くなり、お腹が冷えるといけないので、暖かくするように注意をしたのだという説と、
おへそを隠す姿勢が、雷に打たれにくい体勢を自然にとれるからだという説、
どちらも本当のようですね。
天気については、落雷時にはほとんどの場合に降水現象が起こり、気温が下がること(冷気外出流)が分かっています。
そして、おへそを隠すのに似たもので、耳を隠してしゃがむ体勢をアメリカでは「lightning crouch position」(雷しゃがみ)といい、雷から身を守る姿勢として推奨しています。

ポイントは、「かかとを上げて付ける」
これで、地面から受けた電気をそのまま地面に逃がすことが期待できるそうです。
その考え方から推測すると、おそらく、「耳を塞ぐ」「おへそを隠す」などの体勢は、頭から受けた電気が心臓に到達しないよう、ひじを伝ってなるべく外に逃がすことが目的なのではないかと思います。
昔も今も、いざという時に身を守るすべを知っているということは重要ですね。
まだ遠くても雷や雷雲に気付いたら、早々に海から上がり、車や頑丈な建物の中に避難しましょう!
つい雨宿りで入りがちな軒下や木の下は、危険とされています。
そして緊急時には、上記の「lightning crouch position」で、なんとか危機を回避してください。
でも、こんな体勢のまま雷が止むまで待つなんて、不安きわまりないですよね。(笑)
やはり、屋外で行動をする際は、今後の天気を確認し、自分でも空を見上げて危険が迫っていないかを予想してみることが大切だと思います。
「真っ黒い雲が近づいてきた」「大粒の雨が降ってきた(ひょう・あられ)」「急に冷たい風が吹いてきた」などの現象を確認したら、ただちに避難行動に移ってください。
そして、身の安全を確保できたら、観察してみましょう。
安全な場所から見る『カミナリ』はなんとも美しい自然現象ですから……。

※昔、寝室の電球を交換するときに、誤ってスイッチがオンのまま作業をしていたら(右手で)感電し、気付いたら布団の上に倒れていたという経験があります。
これが海の上だったらと思うとゾッとします。(怖)