夏から秋に活動を活発化させるスズメバチ
このウラナミを書いているのは、台風14号が日本列島を縦断して宮城県沖の太平洋側に抜けた9月20日(火)の午前中です。午前10時の八王子のアメダスの風向が南から北に変わりました。予想通り、午後の湘南はオフショアで波がシェイプされて、サイズが落ち着いてきて上級者からライダブルになりそうです。
前日までに今日の昼からオフショアに変わる予想が出ていたので、前日に6’8のガンを用意しようとしたところ、ドキッとするものを発見してしまったのが今回のテーマになります。
我が家にサーフボードは合計で15本くらいはありますが、そのうちの大方のサーフボードは物置(家族はサーフボード小屋と呼んでいる)に置いているので、その中から6’8のガンを探していたら、物置の端の天井裏に何やら動く幾つもの黒っぽい物体を発見してしまったのでした。
「何かたくさんいるなぁ~!? きもいけど何かなぁ~!?」
小さい頃は自然の中で育っているので、生き物は友だちであり、虫やヘビも怖くはありませんし、家の中にいるクモやヤモリなどの無用な殺傷はせず、必ず虫取り網で捕まえて家の外に逃がしてあげます。唯一処分するのはゴキブリと蚊くらいです。
昼間でも物置内は薄暗いので電灯を点けると正体がはっきりしました。「“スズメバチ”が巣を作り始めていたんだ!!! ワォォォォ~!! これは少々厄介だぞ~!!!」
国内のハチの中ではスズメバチが最も大きくて(2~4cm)、しかも獰猛でその毒も強いことが知られています。
毎年国内でハチに刺されて10~20人の方がお亡くなりになっているそうですが、その多くはスズメバチによるものだそうです。
私はスズメバチに刺されたことはありませんが、10匹くらいのアシナガバチに襲われて刺された苦い経験があります。
小学校4~5年生ころの話ですが、私と友だちはクワガタやカブトムシを捕りにクヌギ林の中を探索していたところ、たまたま私がブッシュをかき分けて入った所にアシナガバチの巣があって、巣を護る防衛隊のハチの一斉攻撃を受けてしまったのでした。(涙)
「イテ~、ギャオー、ハチだ~!!! ヤバ~イ、逃げろ~!!!」同行していた友だちに叫んで危険を伝えるとともに、猛ダッシュで逃げたものの、ハチはトム・クルーズのマッハ10 overの超音速スピード!?※で襲いかかってきたのでした。
※映画「TOP GUN MAVERICK」は4dxを含めて4回観ました。何度見ても面白い!!!笑笑
Tシャツに半ズボン姿だったため、手でハチを叩き落とすなどして反撃はしたものの、結局手と足の数か所をハチに刺されてしまいました。
すごく痛み、すぐに家に帰ってキンカン(当時は虫刺されには最強の薬だった)を母親に塗ってもらったか、キンカンや薬がなくて痛みに耐え続けたのかは、今となっては覚えていませんが、しばらくはブッシュを掻(か)き分けることとハチに対してトラウマがあったのは確かです。
スーパーでハチ退治用の殺虫剤を買ってきたのですが、帰宅して注意書きをしっかりと読むと、「スズメバチには絶対に使わないでください。必ずスズメバチ専用の殺虫剤を使ってください。」とありました。(大粒の涙)
老眼鏡をかけてしっかり確かめれば良かったのですが、“オヤジあるある”で、老眼鏡をかけて注意書きを読むのがカッコ悪くてついつい省略して痛い目に遭います。(涙)
仕方なく今度はホームセンターにスズメバチ用の殺虫剤を買いに行くと、ラッキーなことに最後の1本が残っていました。夏から秋にかけてはスズメバチの活動が活発化するそうなので、私と同じように家や物置の軒下などにスズメバチが巣を作ってしまい、それを駆除する人が多いのだと思います。
なお、とても危険な作業なので、できれば専門業者に頼むか自治体に相談するのが無難かと思います。
「よし、これでスズメバチを駆除できる。できれば生かして逃がしてやりたいが、もしも孫などが遊びに来た時に襲われたらと思うと駆除するしかないな」と改めて心を鬼にしてスズメバチ退治を決心しました。
スズメバチが反撃してきても大丈夫なように、長袖長ズボンに身を包み、さらにスズメバチの針が通りにくく、また黒色だと攻撃してくるそうなので、目立つイエローカラーのしっかりとしたカッパを着てGパンを履き、手はバイク用の厚手の手袋をはめて、頭部はフルフェイスのヘルメットを被って完全武装しました。
いざ出陣~!!! 「おら東京さ行くだ、ではなく、おら物置さ行くだ。よし行くぞう~!!!」すみません、このジョークは昭和生まれしか分かりませんね。(涙)
まずは外で試射すると、注意書きのとおり強力で4~5m先までよく飛びます。
物置の外から噴射するとスズメバチが物置の中に落ちてしまうので、物置の中から噴射することにしてスズメバチを物置の外に落ちるようにしました。
しかし、噴射口から巣まで1mもありません。殺虫剤の注意書きには吸引しないよう十分に注意してくださいとありましたが……
それ行け~プシューーーー!!!!!バサバサと15匹以上のスズメバチが秒殺されました。
すごい威力です。わずか2秒間くらいで巣は跡形もなくなり、スズメバチも天井裏からすべて姿を消して下に落ちていきました。
幸いなことに私に反撃してくるスズメバチは1匹もいませんでした。
物置の中に落ちたスズメバチに軽く噴射し、物置の外側に回り、地面に落ちている10匹以上のスズメバチにも留めの噴射をしました。そこで殺虫剤は無くなりましたが、今回のミッションを無事にクリアすることができてホッとしました。
殺虫剤の入ったスプレー缶はおそらく10秒くらい連続して噴射すると中身が無くなるくらいの量なので、もしもご使用になられる際には一撃必殺で噴射するのが良いと思います。
なお、少し殺虫剤を吸引してしまったようなので、すぐにうがいをしました。獰猛なスズメバチが秒殺されてしまうほどの強い毒性があるようなので、注意書きの通り4~5m離れた所から噴射することをお勧めしますが、建物の中では中々そうした距離は取れないと思うので、せめて噴射している間は息を止めてすぐにその場から退却した後にうがいをするのが良いと思います。
すべてのスズメバチを退治し、ひと安心に思う反面、何とか殺さずにできなかったのか少し心に引っかかるものがありました。
従来に比べて水温が高いのが常態化して、葉山などでは沖縄などの亜熱帯の海に生息する猛毒のヒョウモンダコが何匹も発見されています。おそらく鎌倉にもいるはずです。
遠足などで磯遊びに来た小学生らが、潮溜(しおだ)まりにいるヒョウモンダコを素手で捕まえて刺されないかと、とても心配しています。
地球温暖化対策は待ったなしですが、どう熱帯や亜熱帯の生物と付き合っていくのかも大切なことです。
スズメバチもヒョウモンダコも人類の勝手で殺処分されてしまったら、この世から居なくなるのは確実です。サンクチュアリのような保全された場所を確保できると良いのですが、中々難しい問題です。(了)