☆加藤のウラナミ『第4次サーフィンブームがやってくる!?』

☆加藤

☆加藤
会社代表であり、波乗りと海が大好きなサーファーです。子どもたちに安全安心な海を残すことと、島国などへ高精細な気象情報を提供することを残る人生のライフワークにしました。サーフトリップネタが多くなりますがお付き合いいただければ幸いです。よろしくお願いします。

☆加藤のウラナミ カノア

USオープン優勝のWT日本人選手『カノア五十嵐プロ』

あくまでも鎌倉のサーフポイントでの個人的な印象ですが、3年前までのポイントでのサーファーの年代構成は、30~50代が中心で、20代は少なく、10代に至っては全員の顔を知っているくらい希少価値?となっていた印象があります。
ところが、昨年あたりから20代中盤から後半くらいのサーファーをぼちぼちとポイントで目にする機会が増え、最近ではわずかながらも増えている印象を私は持っています。
またメディアでも、NHK BSではWSL WTの各大会が速報され、NHKではWT選手のカノア五十嵐君、来期以降にWT入りが期待される大原洋人君、東京五輪の有力候補選手の大村奈央さんらが特集されてもいます。また、民放のCMでサーファーが登場しない日はないくらい、最近ではサーフィンがクローズアップされてきました。
2020年東京五輪の追加種目に決まったことと、これらの影響とで、サーフィンがじわじわと人気となって20歳代のサーファーが増えているのかもしれません。

2017年発行の「日本レジャー白書」によれば、2015年の「サーフィンとウィンドサーフィン」カテゴリーの愛好者は約30万人でした。しかし、翌2016年には約50万人に一気に増えています。率にして約66%の大幅増です。
レジャー白書でマリンレジャー愛好者を扱うようになった当初から、サーフィンとウィンドサーフィンは同じカテゴリーで扱われてきたため、個別での愛好者数は分からないのですが、ウィンドサーフィンについてはあまり活性化しているとは思われないので(ウィンドの皆さまごめんなさい)、20万人増の主な理由はサーファーが増えた影響によるものと思われます。

レジャー白書より「2016年サーフィン・ウィンドサーフィン愛好者数50万人」

レジャー白書より「2016年サーフィン・ウィンドサーフィン愛好者数50万人」

日本経済で「失われた20年」という言葉が、5年前くらいまでは頻繁に使われていた印象ですが、最近では2012年4月からの景気拡大が4年半も続き、その長さもバブル経済期を超え、上場している大手企業の決算も過去最高益を発表する企業が相次いでいます。
一昨年までは、PC事業VAIOを切り離して経営の悪化が心配されたSONYでしたが、最近ではスマホカメラ用センサーやPS4の販売が伸びるなどにより、V字回復を鮮明にして、先日2018年3月決算は過去最高益になる見通しを発表しています。

10月末に、藤沢駅から乗車したタクシーの運転手(50歳代)の話では、一時よりはお客さまは増えているものの、かつてのように長距離をチケットで毎週のように乗る人はほとんど見られず、メディアが言うほど庶民の景気は良くなっていず、月収も30万円強だと嘆いていました。
今の好景気が戦後三番目に長いからといっても、平均経済成長率が年1%とわずかであるのが、庶民が好景気を実感できない原因になっていると思います。

それでも2019年のラグビーワールドカップの開催、2020年の東京オリンピックの開催に向けて、日本の景気はインバウンド効果も加わって確実に盛り上がってきそうです。

去る10月には、宮崎県日向市小倉ヶ浜海岸で「2017 VISSLA ISA 世界選手権」が開催され、安室丈プロ(16)が優勝するなどの大活躍により、日本は過去最高の三位入賞を果たしたことは皆さまもご存じのとおりです。

「2017 VISSLA ISA 世界選手権」で見事優勝した安室丈プロ

「2017 VISSLA ISA 世界選手権」で見事優勝した安室丈プロ

韓国では、数年前のタレントによる「サーフィン&キャンプ」のTV番組がきっかけで、一気に20~30代の若者にサーフィンブームが到来しました。
台湾も安定したサーフィンブームが続いていて、週末の台北近くのポイントでは混雑が普通になっています。
また、ヨーロッパのサーフィンブームは、フランス、スペイン、ポルトガル、イタリアなどで定着し、今では夏以外の寒さが厳しいドイツ、スウェーデン、ノルウェーでも、サーファーが増え続けていて、インドネシアにバカンス休暇でやってくるそれらの国のサーファーは珍しくありません。
さらに、ロシアのサーファーも増え続けていて、ベトナムでは数年前にロシア人がオーナーのサーフキャンプが開設され、バリ島やモルディブではロシア人初心者のためのサーフィンスクールを数多く見かけるようになりました。

東京オリンピックを契機に、これからの数年間で日本の好景気は庶民にも実感できるようになり、好循環となって日本経済をさらに活性化させると思います。

昨今セレブな日本人サーファーが増えたように、さらにサーフィン・サーファーのメディアでの露出が増して、20代を中心とした若者らにブームとなって、“第4次サーフィンブーム”がやってくるのではないかと私は前向きに考えています。(了)

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